2013 Fiscal Year Research-status Report
ゲームメカニズムの現実問題への適用(コミュニケーションスキル育成を対象として)
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24650547
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
檜山 敦 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (00466773)
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Keywords | シリアスゲーム / ヒューマンコンピュータインタラクション |
Research Abstract |
平成25年度は、平成24年度において研究開発を行った、「笑顔」を定量化指標としたコミュニケーション促進のゲーム化システムについて、フィールド実験を行いその実用上の課題などを抽出した。スマートフォンアプリケーションとして実装したシステムを活用するフィールド実験を行うことで、カメラを利用するアプリケーションに伴う課題が抽出された。対面型コミュニケーションにおいて、スマートフォンをアプリケーションユーザがウェアラブル端末として、胸ポケットや首からぶら下げて、コミュニケーション対象の「笑顔」を取得することに対する抵抗感が確認された。これは、コミュニケーション対象を笑顔にさせることを指標にすることのフィールド実験における困難さといえる。逆に、アプリケーションユーザ自身が対人コミュニケーションにおいて笑顔を相手に伝えることも、コミュニケーション能力を向上させることにつながる要素のひとつとして考慮することができる。対人コミュニケーションを行うときにスマートフォンを卓上に設置し、アプリケーションユーザ本人にカメラを向けることで、アプリケーションユーザが相手に対してどれだけ笑顔で接することができたのかを指標とする使い方が、フィールドでは受け入れられやすいことが確認された。また、スマートフォンアプリケーションでは、対人コミュニケーションの最中における行動を改善することがゲーム化する対象となっている。コミュニケーションそのものは、もっと長期的な視点で見ると、コミュニケーション開始までの関係づくりや、継続性という側面もサポートしていくことを検討する必要がある。総合的なサポートをカバーするための評価指標をアプリケーションに組み込んでいくための調査、設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「笑顔」というひとつの評価指標にコミュニケーションスキルを落とし込み、それをゲームアプリケーション化し、ウェアラブル端末としてのスマートフォンに搭載した。研究開発したアプリケーションを実際の日常的な場面で活用するフィールド実験を展開し、一定の効果を確認することで、本研究における基本的な当初の目標は達成できたといえる。さらに、研究開発したアプリケーションをブラッシュアップするために、フィールド実験において出てきた課題、長期的な視点からコミュニケーションを捉えた評価を検討するために、研究機関の延長を希望した。
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Strategy for Future Research Activity |
より日常フィールドで展開可能な実験方法の検討、長期的視点に立ったコミュニケーション力の向上アプリケーションのブラッシュアップを行い、評価実験を実施した結果を国内外の学会にて発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
日常空間を対象とした研究課題のため、フィールド実験により新たな課題が浮き彫りになる性質の研究である。フィールド実験において、ゲームメカニズムの効果及び社会的受容性面の課題が多く抽出された。継続的なフィールド実験を行い有効な効果を検証するためにゲームメカニズムおよびフィールド実験方法の見直しとアプリケーションのデザインに時間を要した。十分な実験期間と論文投稿の査読等の成果発表までの期間を考慮して、研究機関を延長することにした。 フィールド実験におけるアプリケーションの微調整ならびに実験謝金、学会等への論文発表に要する経費に充てる。
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