2014 Fiscal Year Annual Research Report
ゲームメカニズムの現実問題への適用(コミュニケーションスキル育成を対象として)
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24650547
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
檜山 敦 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (00466773)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シリアスゲーム / ヒューマンコンピュータインタラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、平成25年度に開発を行った、オンラインメディア上でのコミュニケーションを活性化するゲーム化システムについて、実験を展開した。実験の設定として、同世代でのコミュニケーションより比較的心理的距離を感じさせる世代間コミュニケーションを取り扱うこととした。特に、社会の高齢化に伴い、若者の中心となるコミュニケーション手段と高齢者のコミュニケーション手段のメディアそのものが違うものになっているという障壁もある。世代間コミュニケーションをファシリテートするにあたって、若年者が最初はソーシャルネットワーク上での「いいね」に相当する称賛や批判をワンクリックで若者がオンラインメディアに投稿する日々の記録におくる簡単なところから介入し、そのやり取りを通じて信頼度やポイントを獲得していくゲームのメカニズムにより、コミュニケーション手段が、コメントを残したり、若者の予定を提案したりというメンタリングができるようになっていく。また、コミュニケーションの頻度によってポイントが加算され、その状況により、各種称号が授与されるようになっている。実験では、参加者を二つの群に分け、信頼度を可変にした場合と、固定にした場合とで、コミュケーションの状況に違いが出てくるのかを比較した。結果、信頼度を可変にした場合は、初期段階においてコミュニケーションできることに対する制約があることに伴う不満が見られたが、結果としては、可変の群の方が活発なコミュニケーションを最終的に行っており、ゲームメカニズムの導入効果を確認することができた。
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