2013 Fiscal Year Annual Research Report
高感度人工レポーターを用いた乳癌幹細胞治療標的遺伝子の発現クローニング
Project/Area Number |
24650620
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 清次 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40333562)
|
Keywords | EMT / 乳癌幹細胞 / MET / レポーター / 発現クローニング / トリプルネガティブ乳癌 |
Research Abstract |
EMT (epithelial-mesenchymal transition, 上皮間葉転換) は乳癌幹細胞特性と密接な関係にあり、女性ホルモン受容体陰性・HER2陰性のトリプルネガティブ乳癌、特にbasal Bサブタイプ乳癌と関連があることが報告されている。しかしEMTの特徴と幹細胞特性を持つ間葉系乳癌の治療標的は未同定である。乳癌幹細胞の治療標的を同定するため、EMTに関わるcDNA, METに関わるshRNAの、発現クローニングによる単離を試みた。 EMTマーカーのvimentinプロモーター活性をblasticidine耐性遺伝子とGFPの発現にて検出するレポーター系をHMLE乳腺細胞にて確立し、Basal B乳癌細胞株BT549cDNAライブラリーのスクリーニングを行い、Snail,Twist2を含む複数の1次候補遺伝子を同定した。Snail,Twist2以外の候補遺伝子で、EMTと協調してHMLEに軟寒天コロニー形成能を付与するものが複数同定された。コロニー形成能の高いものには代謝関連遺伝子が多く、EMTを起こした細胞に代謝上の変化を引き起こすことで、細胞増殖能を上昇させている可能性が示唆された。 乳腺細胞株MDA-MB-231細胞において、E-cadherinプロモーター活性をblasticidine耐性遺伝子とGFPの発現にて検出するMETレポーターを確立した。レンチウイルスshRNA libraryを用いた発現クローニングを行った。 blasticidine耐性によるポジティグセレクションにより、56個の細胞クローンを単離し、PCR産物のシークエンスにより shRNA配列を決定した。再度 EMT/MET dualレポーター細胞に導入することでその効果を検証した。16個のshRNAによりE-cadherinプロモーター活性が上昇することが分かった。
|
Research Products
(3 results)