2012 Fiscal Year Research-status Report
イメージ描画と風景構成図の統計的画像処理による社会的認知研究
Project/Area Number |
24653168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩満 優美 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00303769)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 描画 / 社会的認知 / 面接法 / 社会調査 / 画像解析 / 社会的認知 / 計量心理学 / 言語プロトコル |
Research Abstract |
本研究は、面接や調査を通じた、物や樹木や風景などのイメージ描画と風景構成図の統計的画像処理による、社会的認知研究の方法論の開発とその妥当性研究を行い、広義の「社会的認知」に関する知見を得ることを目的としている。本研究では、調査や面接を通じて、従来あまり客観性がないとされてきたイメージ描画や風景構成法の妥当性や信頼性について、特異値分解、フーリエ解析などの画像解析手法を用いて検証する手法を開発することを目的とした。 本研究では、国内の一般成人および精神病院の患者を対象者として樹木法と人物図による描画と生活一般についての言語記述を求めた。この方法に加えて、SDS,YG,STAI、BDI、意思決定スタイル、社会的認知スタイルなどについての質問紙調査を行い、社会や人間関係の社会的認知に関する質問紙調査を行った。これらのデータをまず、研究開発した分析法で描画と言語プロトコルデータを分析し、特徴次元を抽出した。描画像および風景構成図は、スキャナーを用いて計算機画像として取り込み、画像をいくつかに分割して、画像情報に特異値分解などの統計解析を実施する方法を開発した。特異値分析では,描画の集合を画像の各ピクセルの濃度値(0:白から255:黒)を要素とする行列と見なして特異値分解の手法を適用することを試みた。行が「画像データにおけるピクセルの位置(以下描画座標と記述する)」に対応し、列が「対象者の描いた描画」に対応する行列を作成し、特異値分解を行った。また、描画と風景構成図の離散フーリエ変換も行い、これらの分析結果と臨床心理学者、精神医学者の評価結果との比較を行い、考察した。 これらの研究の成果の一部は、学会発表や研究論文に発表されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査や面接を実施する予定の病院や集会所等とのコンタクトもとれたが、現地の業務上の理由で、データ収集にやや時間がかかっているがおおむね順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本研究での調査を改善し、実行をするために、各地の研究機関や文書館などでの資料収集を行うとともに、集中的に精神病院等で面接調査を実施する予定である。 また描画および風景構成画の画像分析については、画像の取り込み方法の改善、それから新しい分析手法の開発、分析の安定性などのチェックを行う。また、臨床心理学者や精神医学者、ソーシャルワーカーとの連携をよりとれるようにした調査を行っていく予定である。 また、学会での特別セッションなども企画する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまで従来に購入したスキャナーでの分析を行っていたが、解像度の問題や精度について問題があるので、画像データの取り込みを改善するためのスキャナー等の機器を購入する予定である。 また、画像解析ソフトの購入、面接調査のための旅費、調査補助員謝金、調査対象者謝金、文献購入、それから研究成果発表のための学会出張などを予定している。
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Research Products
(38 results)
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[Journal Article] Norepinephrine in the brain is associated with aversion to financial loss.2013
Author(s)
Takahashi, H., Fujie, S., Camerer, C., Arakawa, R., Takano, H., Kodaka, F., Matsui, H., Takemura,K.et al.
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Journal Title
Molecular Psychiatry
Volume: 18(1)
Pages: 3-4
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Honesty mediates the relationship between serotonin and reaction to unfairness.2012
Author(s)
Takahashi, H., Takano, H., Camerer, C. F., Ideno, T., Okubo, S., Matsui, H., Tamari, Y., Takemura,K.,et al.
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
Volume: 109(11)
Pages: 4281-4284
DOI
Peer Reviewed
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