2013 Fiscal Year Research-status Report
イメージ描画と風景構成図の統計的画像処理による社会的認知研究
Project/Area Number |
24653168
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩満 優美 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00303769)
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Keywords | 臨床心理学 / 社会心理学 / 計量心理学 / 描画 / 社会的認知 / 画像解析 |
Research Abstract |
本研究は、物や樹木や風景などのイメージ描画と風景構成図の統計的画像処理による、社会的認知研究の方法論の開発とその妥当性研究を行い、広義の「社会的認知」に関する知見を得ることを目的としている。本研究では、従来あまり客観性がないとされてきたイメージ描画や風景構成法の妥当性や信頼性について、特異値分解、EMアルゴリズム、ウェーブレット解析、フーリエ解析、フラクタル解析、独立成分分析などの画像解析手法を用いて検証する手法を開発している。また、開発された手法を用いて、臨床現場での風景構成図や描画の解析、精神疾患患者や貧困者や外国人への偏見の問題、会社などの組織における対人認知研究などに応用を行っている。 本年度は、昨年度のデータ解析をおこなうと同時に、長野市内の精神病院において、医師の協力を得て、統合失調症患者の樹木画の収集を行い、この描画についての画像解析を行った。また、本調査においては、心理テストとの相関分析や、医師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどの専門家のケース分析による妥当性を検討している。本研究の結果は、国内の学会で発表する予定である。 また、昨年は、研究についての学会発表を行い、本研究に関連した研究を学会誌や書籍などを通じて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
精神病院での調査等も順調に実施でき、今後も計画ができており、概ね計画は順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
精神病院や各地の公共施設等での描画を用いた調査を行い、これらのデータの特異値分解、ウェーブレット解析、フーリエ解析、テクスチャー解析、フラクタル解析、独立成分分析などの画像解析手法を用いて検証する手法をさらに開発していく。また、開発された手法を用いて、臨床現場での風景構成図や描画の解析、精神疾患患者への治療や社会問題の解決にある程度資するように、専門家へのヒアリングを行い、意見交換を行って、今後の研究を行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
精神病院での調査の実施が、先方の予定の都合で伸びてしまい、それにともなって分析に関するアルバイト費や分析用の用品や消耗品などの使用が伸びたため。 描画の画像分析に関するアルバイト費や分析用の用品や消耗品、資料費などへの使用を行う予定である。
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Research Products
(29 results)