2012 Fiscal Year Research-status Report
「文書記録」と「口述記録」のアーカイブ化を通じた教育政策研究の再構築に関する研究
Project/Area Number |
24653225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
荒井 英治郎 信州大学, 全学教育機構, 准教授 (60548006)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アーカイブ / 文書記録 / 口述記録 / オーラル・ヒストリー / 教育政策研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、2タイプの教育政策情報(「文書記録」+「口述記録」)の体系的整理とアーカイブ化を通じて、教育政策過程のダイナミズムを解明する実証的な教育政策研究の再構築を行うものである。第1に、「文書記録」のアーカイブ化として、新たに発掘・発見されながらも未公開・未整理である教育政策関連の一次史資料群の体系的整理を行う。第2に、「口述記録」のアーカイブ化として、戦後教育政策の政策過程に関与したアクターに対するヒアリング調査を実施し、オーラル・ヒストリーとして再構成する。本研究の達成目標は、教育政策情報の一般公表・利用の実施と、実証的な教育政策研究の基盤整備を行うことにある。 平成24年度においては、「文書記録」の整理・目録化・データ化を通じたアーカイブ化の作業を行った。具体的には、①各種文書の内容確認、取り扱い・整理の方針決定、目録化・データ化の手続きの確認、②作成した目録と文書の整合性の確認などを行った。 国立教育政策研究所教育図書館所蔵の個人文書及び戦後教育政策に関する史資料の所蔵状況の確認を行い、アーカイブ化の必要な文書記録の選定作業を行った。その後、未だアーカイブ化がなされていない史資料の把握及びリスト化に着手した。総数2000点以上にわたる史資料の把握については、複数のカテゴリー(教員養成、閣議関連資料、次官会議資料、学校図書館関係、大学設置審議会、など)に区分し、個別に封筒詰め作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間の初年度において、現存する教育政策関連の史資料の全体像の確認をすることができ、研究計画の着実な遂行のための段取りを研究者及び資料所蔵者と共有することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、教育関係史資料のアーカイブ化作業(資料の選定、カテゴリー化、封筒詰め、目録化)を遂行する。 具体的には、平成25年度では、「文書記録」のアーカイブ化に関して、教育関係史資料のアーカイブ化作業のうち、封筒詰め、目録化を完了させ、一般公開の方法・手段についての検討を行うものとする。また「口述記録」のアーカイブ化に関しては、ヒアリング対象者のスケジュール調整をあらかじめ行い、年間実施回数を決定した上で計画的な調査研究を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は合宿形式など集中的な作業を行うことで、旅費の利用を極力抑えるなど、効率的な研究費の執行を実現できた。したがって、当初計画の予定よりも安価な研究を遂行することができた。 平成25年度も引き続き効率化を探るが、口述記録のアーカイブ化には旅費等を恒例とする経費が必然的に必要となるため、平成24年度繰り越し分を活用するなど、重点的な活用・執行を予定している。
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