• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

わが国における「高等教育界」の権力構造と政策過程に関する定量的・定性的分析

Research Project

Project/Area Number 24653245
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

橋本 鉱市  東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40260509)

Keywords政策過程 / アクター / イシュー / プロセス / 計量テキスト分析
Research Abstract

本研究は、「高等教育界」における問題群(重要問題としてイシュー)と参加者群(その中核に主要アクター)の関係性を分析し、この界に独自の政策形成・決定のメカニズムを定量的・定性的に解明することを目的としている。具体的には、①計量テキスト分析:様々な政策・行政・学会における文書・データをテキスト化し、計量テキスト分析のソフトを使ってその内容分析からイシューとアクターの抽出・分析を行う、②ネットワーク分析:高等教育関係の資料・雑誌・新聞記事などに現れた個人・中間団体・諸機関とそれらが関わる問題群を、ネットワーク分析のソフトを利用して分析を行いその関係性を解明する、③インタビュー:主要アクターに政策過程の実態をインタビューして権力関係を明らかにする、という定量的・定性的な方法論を混合的に用いながら、「高等教育界」における問題群と参加者群の関係性を分析し、この界に独自の政策形成・決定のメカニズムを解明することを目的としている。
2年目に当たる平成25年度の実績としては、24年度に整備を進めた資料渉猟とデータベースの構築という基礎的作業を踏まえ、それらを利用した分析的作業と理論研究のとりまとめを中心に進めた。上記3課題に関していえば、①個別の大学における政策対応の資料を補充しつながら、いくつかのイシュー・政策を取り上げ、その実施段階に焦点を絞りつつ論考を進めた、②国内外のネットワーク分析関係書籍・論文に依拠しながら、高等教育関連3学会の会員の学会発表などのデータ化・コード化・入力を行って高等教育界における問題群と参加者群の抽出・リスト化を行った、③社会学・政治学の権力構造論に関する日本と米国における2000年代半ば以降の研究をレビューしつつ、24年度にラポール形成した関係者へのインタビューと、彼らからの資料収集を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画期間の2年目である25年度は、24年度の作業を引き継ぎ、データベース整備と分析準備作業という基礎的な作業と、それを利用したデータ分析の作業を手がけ、中間的な研究成果のとりまとめを行いつつ、それらを統合する作業を進めることを目標としていた。上記3課題についての具体的な進捗状況は以下の通りである。①計量テキスト分析:前年度に完成させたデータベースをもとに計量テキスト分析を試み、さらに具体的なイシュー・政策についてその知見をもとにプロセス分析を進めた。②ネットワーク分析:上記同様に各アクター間のデータベースを完成させ、高等教育界のネットワーク分析を試み、その構造を解明した。③インタビュー:24年度にラポールを形成した関係者を介して、様々な資料提供を受けた。
また研究成果として、学会査読誌など複数の論文に結実した。
以上のように、年度当初の目標は、ほぼ25年度内中に達成できたと思われる。

Strategy for Future Research Activity

計画期間の最終年度である平成26年度は、これまで2カ年度の作業と成果を引き継ぎ、それを利用した分析作業と理論的な研究とを統合する予定である。研究成果として高等教育学会ならびに教育社会学会での大会報告や、学会査読誌などでの発表を行いながら、それらを統合した書籍としての刊行作業を進める。具体的な方策・内容としては、すでに構築したデータベースと収集した資料など活用して、それらを前年度から進めている具体的なイシュー・政策に適用し、それぞれの政策プロセスの解明を進める。現在のところ、1960年代の高等教育の拡大時期、70年代の抑制への転換時期、80年代の抑制政策の実施状況、90年代~2000年代の市場主義的な展開などを対象とする予定である。また資料・文献の収集・購読を進めると同時に、より広範な主要アクターに対するインタビューも実施する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

資料収集・インタビューに関わる経費(旅費など)が節約できたため。
追加的な資料収集ならびにインタビューなどに使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 「高等教育政策の過程分析-日米における最近の研究動向を中心として-」2014

    • Author(s)
      橋本鉱市
    • Journal Title

      『東京大学大学院教育学研究科紀要』

      Volume: 第53巻 Pages: 67-79

  • [Journal Article] 「高等教育研究の知識変容とネットワーク-関連3学会の比較を通して-」2013

    • Author(s)
      橋本鉱市・丸山和昭
    • Journal Title

      『高等教育研究』

      Volume: 第15集 Pages: 183-201

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi