2013 Fiscal Year Annual Research Report
ラゲール・ガウシアンビームを用いる微粒子並びに細胞の高精度評価技術の開発
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24655066
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今坂 藤太郎 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 主幹教授 (30127980)
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Keywords | 分析・計測 / 微粒子 / 粒径分離 |
Research Abstract |
本研究は、レーザー光の輻射圧を利用して微粒子を捕捉し、そのサイズを精密測定する新しい計測法を開発するものである。 具体的には、2本のレーザー光を用いて、レンズ焦点面でのレーザー光の強度分布を変化させ、微粒子を強く捕捉する位置と弱く捕捉する位置を作製し、微粒子を駆動させることで微粒子を粒径によって分離してその粒径を求める。 計算機合成ホログラムを表示した空間光変調器を用いることにより、レンズ焦点面での光の強度分布を制御した。この変調によって、微粒子を捕捉する位置を、円環状など任意に操作できるようになった。さらに、空間光変調器による制御を行っていないガウシアンビームを用いることにより、強度分布の形状が異なる2本のレーザー光を用い、異なる粒径の微粒子に異なる大きさの輻射圧の力が加えられるようになった。 まず、空間光変調器によって微粒子を円環状に捕捉するビームを作製し、そのビームによって微粒子を円環状に捕捉した。さらに、ガウシアンビームを同時に同軸に入射することにより微粒子を円の中心方向へ駆動した。ガウシアンビームの出力を大きくしていくと、円環状に捕捉されていた微粒子は円の中心へ引っ張られ、微粒子の位置が変化した。 そこで、2 μmと6 μmの微粒子を混合した試料について実験を行った。最初に円環状のビームのみによって捕捉を行うと2種類の微粒子は同じ円周上に捕捉された。次に、その状態からガウシアンビームを同時に同軸上に入射し、ガウシアンビームの出力を大きくしていくと、粒径の大きな6 μmの微粒子は円環状に捕捉されたまま、粒径の小さな2 μmの微粒子のみが、ガウシアンビームによって円の中心へ移動した。これによって微粒子の粒径による分離を行うことができた。今後は、この分離を行うときのレーザー光の出力と粒径の関係から、粒径測定へ応用できると考えられる。
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Research Products
(2 results)