2012 Fiscal Year Research-status Report
四次元幾何に基づく設計・計画問題への時空間統合アプローチ
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24656106
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野里 雅彦 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (80177279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 文基 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (30207138)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 四次元形状 / 設計・計画問題 / 時空間 |
Research Abstract |
設計や計画の領域においては,対象物の運動と変形を含んだ動的な世界を適切に設計・計画する問題が多く存在する.そうした問題の多くは,応用や制約に依存した解法が選択・適用されている.本研究では物体の運動と変形を四次元時空間の形状として静的に表現することにより,動的な世界に関する問題を俯瞰的に再定義し,新たな統合的な表現と解決の体系を提示することを目的としている.平成24年度の研究概要を以下に示す. 【A:四次元計算幾何学の整備】 高次元の幾何に関して,計算幾何学の文献を中心に調査し,三次元から拡張可能な手法,高次元を四次元に限定して得られる原理や手法を整理した.その中で,特に陰関数表現による4次元形状表現について調査・検討を行い,カーネル関数を用いた4次元空間での点群に対する4次元形状表現と3次元メッシュ生成を実装し評価した. 【B:四次元メッシュモデリングシステムの構築】 これまでに開発された4次元形状モデリングのプロトタイプの評価・検討を行い,モデルデータ構造やアルゴリズムを中心に改良・拡張を検討を加えた.特に4次元マーチングキューブス法の重複頂点生成を抑制するアルゴリズムを提案したことで,処理時間が1/4以下に短縮できた.またGPGPU搭載のPCによる処理を実装してその有効性を確認した. 【C:設計・計画問題の時空間定式化と解法の提示】 時間の要因を含む設計・計画問題を,時空間の観点から再定義し,四次元形状モデリングでの処理へと定式化した.具体的には5軸工作機械による複雑な工具運動履歴を4次元累積体として表現し評価する手法と実装を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的に対する主要な3つの実施項目それぞれに対して,研究実績で挙げたように着実な研究成果を挙げている.また本研究課題に関連して研究を行っている大学院生が平成25年3月に日本機械学会生産システム部門講演会で優秀論文発表賞を受賞するなど,研究内容に関して高い評価を受けている.国際会議に関しても平成24年12月のACDDE2012で発表を行い,平成25年6月開催のCAD'13でも研究論文が採択され発表予定となっている.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究実施状況は順調であり,研究計画に従って進めていく.応用分野として設計・計画問題を主体として進めていくが,防災の分野に対する四次元形状モデリングの手法を適用し利用していくという期待があり,そうした分野への適用も考慮に入れながら進めていく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額157,102円のうち,123,620円は平成25年3月に開催された学会参加旅費等で支出済みである.残りの33,482円は平成25年度での記憶媒体等の消耗品購入で使用する予定である.
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Research Products
(5 results)