2013 Fiscal Year Research-status Report
車種と車両重量を考慮した交通流の安全評価法の開発とその実証分析
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24656303
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山中 英生 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20166755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥嶋 政嗣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20345797)
近藤 光男 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (10145013)
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Keywords | 国際研究者交流 / マレーシア / 交通安全 / 過積載 / 交通流分析 / 自動車両重量計測 |
Research Abstract |
本研究は,マレーシア・マラヤ大学との共同研究において速度,加速度,車頭時間,車両重量,軸数,軸間距離を観測した実績をもとに,車種と車両重量を考慮した交通安全評価のための代理指標(コンフリクト指標)を提案し,可搬式の路面設置装置を用いて交通流を観測し,提案指標の有効性を検証することを目的としている。第2年度における研究の実績は以下の通りである。 1.積載量・停止時間モデルの改良 初年度にシミュレーションソフトを用いて推計した積載量と停止時間の関係を分析し停止必要時間モデルとして新たに開発した.成果は東アジア交通学会論文集に論文として公刊されている. 2.大型車と普通車の追従走行状態の安全評価を行う指標として,積載量と停止時間を考慮した安全指標をMTSG(最終安全車間時間)として提案した.その試算結果をマレーシアで計測した車両重量,車種,速度,加速度,車頭時間のデータを用いて.分析を行った.この成果についても東アジア交通学会,およびJTTの論文として公刊されている. 3.可搬型WIM装置 マラヤ大学で開発している可搬型WIM装置の改良を初年度に引き続き実施した.精度検証のため既存で所有していた車両重量自動計測装置に併設して設置の検討を進めていたが,道路工事のため既存施設が使用不可となり,再検討が必要となっている。 4.車両積載規制の基礎的分析 車両積載規制の実情をもとに,規制実施時の迂回回避挙動を推計し,取り締まり効果を推計する手法を提案した.この成果は国際交通安全学会の論文として公刊されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.積載量・制動性能関係のモデル開発は終了している. 2.交通流交錯指標の指標提案についても論文として公刊され,確定している. 3.車両積載規制による迂回挙動により取り締まり効果の分析は,既設の車両重量計測結果の分析をもとに論文として公刊を終えている。 4.可搬型WIM装置の製作については,可搬型WIM装置の精度検証のため,装置を併設する予定であった既存の車両自動計測装置が道路工事で使用不能となっており,新たに高精度の車両重量計測装置の整備が必要になっている。このためマラヤ大学構内で整備する準備を進めているが,検証実験は第三年度となる予定である。このため予算を繰り越している。 以上の点から大半のプロジェクト目的は完了している.ただし,可搬型装置による実態計測および分析は当初の予定内で終了することは難しいと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.可搬型WIM装置の整備 マラヤ大学で開発している可搬型WIM装置の改良を継続し,精度検証を行う.それを踏まえて可搬式WIM装置を製作する。 2.可搬型WIM装置による交通流観測 路線を選定して,車両重量,車種,推計積載容量,車頭時間,速度,加速度を計測する。現時点ではマラヤ大学構内道路を対象とする予定である. 3.提案指標による交通流の安全性評価と他の交錯特性との関連分析 上記の観測区間の指標値と交通流の交錯特性との関連分析を行い,指標の有効性を検証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マレーシアの研究協力者2名の研究打ち合わせのための来日が先方の都合により平成26年4月に延期となった. 既存車両重量計測装置が道路工事で使用不可となったため,可搬型WIMの精度検証作業が平成26年度に持ち越しとなった. 1.マラヤ大学との共同で可搬型WIM装置の製作および交通流観測を実施するため,消耗品(センサ,電子部品,設置用資材)を購入する。2.打合せ,調査実施のため,マレーシアからの旅費(2名5日間),マレーシアへの旅費(1名1週間程度)を計画している。3.交通流観測結果の分析のため,謝金を使用する.
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Research Products
(13 results)