2012 Fiscal Year Research-status Report
寡少日射・寒冷地域における藻油産生微細藻類の周年培養システムの開発
Project/Area Number |
24658209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 和弘 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70188994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 慎太郎 新潟大学, 自然科学系, 助教 (70452076)
中野 隆之 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 教授 (30155783)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 微細藻類 / ユーグレナ / 積雪寒冷地域 / 寡日照 / 周年培養 / 非破壊計測 / 近赤外分光法 / 増殖速度 |
Research Abstract |
本研究では、BDF(バイオディーゼルフリューエル:バイオ燃料)の原料となる微細藻類について、寡少日射の積雪寒冷地域においても周年的・効率的に生産できる培養システムを開発する。 そのため、寡少日射寒冷地域における藻油産生微細藻類の周年培養システムを検討し、以下の成果が得られた。(1)スリット型面板を設置したフォトバイオリアクターを検討し、本研究に最適なLED光源の選定を引き続き検討することにした。(2)連携研究者の(株)筑波バイオテック研究所へBDF生産に有望な微細藻類の提供を依頼したが、特許等の関係で当該年度はユーグレナを使用することにした。(3)実験室内で無菌培養したユーグレナの増殖速度の測定技術を検討し、近赤外分光分析法により迅速・非破壊的に藻類の個体数や乾燥重量等を計測する方法を確立した。(4)藻類の増殖因子(液温、日射強度、照射時間、藻類密度等)と増殖速度との関係を実験的に検討し、最適温度(25℃)より低温(約10℃)でもほぼ同等の装飾速度が得られることができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験室内で無菌培養したユーグレナの増殖速度の測定技術を検討し、近赤外分光分析法により迅速・非破壊的に藻類の個体数や乾燥重量等が予測できる方法を確立した。また、微細藻類の増殖因子と増殖速度との関係を実験的に検討し、藻類の最適温度(25℃)より低温(約10℃)でもほぼ同等の増殖速度を得ることができるようになり、積雪寒冷地域の冬季でも省エネルギー的に培養できる目途がたてられた。
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Strategy for Future Research Activity |
連携研究者(学外者)からユーグレナ以外のBDF生産に有望な微細藻類を提供してもらう条件を整備し、積雪寒冷地域でも効率的に大量生産できる技術を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度に作成された増殖速度推定式を次年度の実験に適用し、推定の精度を向上させるために必要な校正を行う(「物品費」の支出費目)。 その式を援用した専用フォトバイオリアクターの仕様を決定し製作する(「物品費」および「謝金」の支出費目)。 培養した微細藻類から回収できる食品、藻油、バイオマス燃料の量および成分の推定式の作成を検討する(「謝金」の支出費目)。 さらに、研究成果を関連学会や雑誌等で講演・投稿する(「その他」の支出費目)。
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Research Products
(3 results)