2013 Fiscal Year Annual Research Report
ワクチン接種で誘発される鶏アミロイド症の病態解析と食鳥から人への伝播性の危害解析
Project/Area Number |
24658254
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
石黒 直隆 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00109521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳井 徳磨 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10242744)
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Keywords | ニワトリ / ワクチン / アミロイド / サルモネラ / 伝播 |
Research Abstract |
養鶏場に発生したニワトリの大量死の原因が、ワクチン接種により誘発される鶏アミロイド症である事象に偶然遭遇した。産卵系の白色ジュリアでのアミロイド症の発生は、ワクチン接種の安全性の面からと食肉衛生上の疾病罹患鳥排除の観点からしても問題である。多種類のワクチンを数回接種するニワトリにおいては、アジュバントの過剰刺激に起因する鶏アミロイド症の潜在性が懸念されている。鶏アミロイド症の発生には、ワクチンの種類、アジュバントの種類、接種時期や接種量が重要と思われる。本研究では、ワクチン接種により誘発されるアミロイド症の発症機序を明らかにする目的で、ワクチン接種で誘発されるアミロイド症の病態を詳細に解析し、アミロイド症を誘発するワクチンの種類について解析した。 1)ワクチン接種によるアミロイド症の誘発の再現実験:産卵系の白色ジュリアの胸筋にワクチンを接種してアミロイド症の再現実験を行った。その結果、72%の高率で、潜在的に脾臓にアミロイドが蓄積していた。また、ワクチン接種後、飼育中にアミロイドの蓄積が減少することも確認した。 2)アミロイド症を誘発するワクチンの同定:数種類のワクチンの内、アミロイド症を誘発するワクチンの同定を試みた。これまでの成績で、サルモネラのワクチンが最も有力視されていたこともあり、サルモネラ・ワクチンとマイコプラズマ・ワクチンを比較した処、サルモネラ・ワクチンがアミロイド症発症に大きく関与していることを突き止めた。 3)ニワトリ間でのアミロイド症の伝播実験:大規模養鶏場でアミロイド症が効率に発生する要因としてニワトリ間でアミロイド症の伝播が考えられた。そこでサルモネラ・ワクチンを接種後、経口的にニワトリ由来AAアミロイドを投与した時、鶏アミロイド症を発症していることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)