2013 Fiscal Year Research-status Report
産褥期の乳房緊満に対するキャベツ葉湿布の冷却効果に関する検証
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24660013
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Research Institution | Hirosaki Gakuin University |
Principal Investigator |
櫛引 美代子 弘前学院大学, 看護学部, 教授 (70234424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 優子 弘前学院大学, 看護学部, 講師 (10553042)
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Keywords | 産褥期 / 乳房緊満 / キャベツ葉湿布 / 貼付部位温度 / 体温 / レタス葉 |
Research Abstract |
産褥2~3日に発症する乳房緊満に対するキャベツ葉湿布の冷却効果について明らかにすることを目的として、平成25年度は研究協力に同意を得られた20歳代非妊娠成人女性15名を対象に、冷却した生のキャベツ葉を用いて、冷湿布実験を行った。 実験は、キャベツ葉を左前腕内側部に貼付し、貼付部位の表面温度・腋窩温度・鼓膜温度を1分後、5分後、以後5分ごとに60分間測定した。冷湿布剤貼付部位の温度測定にはサーミスター(芝浦MODERU MGA-III)を用い、腋窩温度測定にはテルモ体温計予測式C202を用いた。鼓膜温度測定にはオムロン耳式体温計MC510を用いた。対照冷湿布剤として、レタス葉・濡らしたフェイスタオルを用いて、キャベツ葉冷湿布同様に実験を行った。各湿布剤の冷湿布実験は、実験と実験の間は30分以上間隔を開けて、前の冷湿布剤の影響がないように行った。 キャベツ葉貼付部位の温度平均値は5分後に約1℃下降したが、キャベツ葉湿布前に比し有意差は認められなかった。レタス葉も貼付5分後に約1℃下降したが貼付前に比し有意差は認められず、60分後に温度上昇が認められた。濡らしたフェイスタオルは5分後に約7℃の下降が認められ、貼付前に比し有意に下降していた。フェイスタオルは10分後に貼付部位の温度の上昇が認められ、60分後には5分前に比し約5℃上昇した。腋窩温度、鼓膜温度は60分後まで、いずれの湿布剤にも変化が認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の実験が納入機器の不備により、調整に時間を要した。非妊娠女性を対象とした冷湿布実験は平成25年度よりスタートしたため、当初の対象30名に達していないが、実験対象者は順調に協力を得られており、その後も順調に実験を進めることができ、確実に実験データを蓄積している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の実験予定は、1.研究協力に同意を得られた20歳代の非妊娠女性に対象に、左前腕内側部に冷却した生のキャベツ葉湿布を貼付し、経時的に貼付部、腋窩、鼓膜温度を測定し、温度変化を観察する。同時にキャベツ葉湿布部位の血流測定を行って、血流変化を観察する。キャベツ葉の対照として、レタス葉、濡らしたフェイスタオルについても同様の方法で冷却効果を検討する。2.同意を得られた産褥期の乳房緊満症状がある褥婦10名を対象に、冷却したキャベツ葉湿布を行ってキャベツ葉を貼付した乳房の表面温度、腋窩体温、鼓膜体温を経時的に測定する。同時にキャベツ葉貼付部の血流量を変化を観察する。1,2の実験は並行して行う。 また、実験データの解析、報告書のまとめを行。さらに、学会等による公表の準備および論文の作成準備を行う。
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