2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境分析のためのシリコン上InGaAs/InAs発光素子の開発
Project/Area Number |
24681026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
肥後 昭男 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 助教 (60451895)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | InGaAs / InAs / シリコンプラットフォーム / 光源 / 発光素子 |
Research Abstract |
本研究は,代表者が所属する研究室でこれまでに培ってきたシリコン基板上にIII-V族化合物半導体を直接成長する技術を基幹として,低コスト,超小型,高密度集積可能な2μmから3μm帯の赤外レーザをシリコン基板上に試作・開発する.この波長域の光源は安心,安全な環境に配慮したごみ焼却システムの構築などの環境モニタシステムにおいて強く要求されている.そこで,有機金属気相成長法を用いて安価に大量生産できるシリコン上に21μm帯InGaAsInAp半導体レーザを実現する.さらに,マルチ波長環境モニタシステムの構築,シリコンフォトニクスへのIII-V族ハイブリッド光源の集積展開などが期待できる.当該年度はウェハボンディングを用いて(111)Si基板と(100)Si基板をはり合わせたSOI基板を外注し作製した.研究代表者を含む研究チームで独自に所有する電子線描画装置とドライエッチング装置を用いて円形を形成する.有機金属成長装置を用いてSi基板上にInGaAs/InAs成長をおこなうことを試みた.このICP-RIEを用いたドライプロセスを用いることで,微細なパターンの作製を可能にした.さらに,フォトルミネッセンス測定法を用いて,Si基板上に成長させたInGaAsの光学特性を評価した.その結果,1.6um付近での明瞭な発光が確認出来た.今後,光素子への展開を目指して,プロセスの開発をおこなう予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,研究主体となるべくSi(111)基板上InAs/InGaAs基板の成長および光学特性を評価することができ,順調に進んでいる.さらに,産業的展開を目指して特許出願もおこなった.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の成果を発展させ,InGAs/InAs光素子の発光デバイスを作製することを試みる.光学素子の伝搬ロスはレーザの発振にかなりの影響を及ぼすため,より側壁が垂直でかつ光学ロスの小さいなSiあるいはInGaAsドライエッチングレシピの確立を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は,光学測定装置開発の部品選定に時間を要し,結果的に次年度にまたがっての構成となった。本年度も光学部品を購入するとともに,測定を随時開始していく予定である.
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Research Products
(3 results)