2014 Fiscal Year Annual Research Report
世界最大の超伝導ミリ波検出器アレイによる宇宙背景放射偏光成分の精密測定
Project/Area Number |
24684017
|
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
長谷川 雅也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (60435617)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 宇宙背景放射 / インフレーション / 偏光 / 超伝導検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現在世界最高レベルの感度を有する「POLARBEAR-1」ミリ波望遠鏡による宇宙背景放射(CMB)偏光成分の精密測定及びその感度を飛躍的に向上させる為に次世代の観測装置「POLARBEAR-2」を完成させる事を目的として行っている。CMB偏光測定はインフレーションの直接の証拠となる原始重力波発見のもっとも有望な手法であり、宇宙論最大の課題であるインフレーション宇宙の実験的検証が現実的なレベルでいよいよ可能になる。 POLARBEAR-2の開発に関しては、平成26年度は平成25年度に引き続き、偏光検出器を配置する為の真空層(クライオスタット)の開発、望遠鏡により集光されるCMBを検出器が配置される焦点面に導くための光学部(オプティクスチューブ)、及び検出器を実際に観測するチリと同じ環境の下で性能評価をするための基準偏光源の開発を行った。クライオスタットに関しては、オプティクスチューブを搭載した状態で(外から数~10W程度の赤外線が入射している状態で)実際に7600個の超伝導検出器を配置する焦点面構造を250mKに冷却する事に成功し、かつ試験用に搭載した検出器が実際に超伝導に転移している事を確認した。これにより実際にチリに持って行く目処が立った。さらに基準偏光源に関しては、装置の開発を完了し、ミリ波源の冷却試験を行って、実際にチリの空と同程度の輻射環境を再現できる事を確認した。 以上の通り、新型の観測装置「POLARBEAR-2」の開発は本研究を通して完了している。今後はPOLARBEAR-2で用いる検出器が共同研究機関から到着し次第クライオスタットに搭載し、基準偏光源を用いて性能を確認した後にチリで望遠鏡に設置し本観測を開始する予定である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)