2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24686011
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
宮地 悟代 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30378905)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レーザー加工 / フェムト秒レーザー / ナノ構造 / 表面プラズモンポラリトン / 光近接場 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度において以下の2つの研究成果を得た。 1. 金属表面へのナノ格子形成 高強度なフェムト秒(fs)レーザーパルスを照射することにより、半導体・誘電体表面にナノメートルサイズの周期を持った微細構造が形成されるメカニズムを明らかにし、その制御によって均一で直線性の良い格子構造を形成することにこれまでに成功している。しかし、金属表面へのナノ周期構造の生成メカニズムの詳細は未解明であり、本現象をユニバーサルなレーザーナノ加工技術として確立するためには、金属表面の物理メカニズムも明らかにする必要がある。本研究では、前年度までに考案した2ステップのアブレーションプロセスによって金属表面にナノ格子を形成することを試みた。その結果、チタンおよびステンレス鋼表面に300 nmオーダーの均一なナノ格子を形成することに成功した。これにより、金属においても表面プラズモンポラリトンの励起がナノ構造生成の主要な物理過程であることを明らかにした。 2. ナノ構造生成における複数のfsレーザーパルス照射の役割の解明 固体表面にナノ構造を生成するには、単一パルスよりも低いエネルギー密度のfsレーザーパルスが必要で、ナノ秒パルスや比較的高いエネルギー密度のfsパルスでは生成されないことが知られている。しかし、明確な理由が分からず、ナノ構造の形状制御の阻害要因となっていた。本研究では、ポンプ・プローブ法により、複数のfsレーザーパルスでアブレーションするSi表面の過渡的な反射率変化を観測し、励起自由電子密度と格子温度を評価した。得られた結果から、微細な表面ナノ構造生成には、fsパルスによって非熱的に誘起されるアブレーション過程が必須であることを明らかにした。以上の結果をまとめた論文は、レーザー加工の基礎過程解明に大きく貢献したため、レーザー学会業績賞を受賞した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)