2013 Fiscal Year Annual Research Report
実用化に向けて相変化メモリにおける高速高信頼性多値記録に関する研究
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24686042
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
イン ユウ 群馬大学, 理工学研究院, 助教 (10520124)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多値記録 / 相変化メモリ / 不揮発メモリ |
Research Abstract |
(1)緩やかなρ-Tをもつ相変化材料を利用し、電流掃引や電圧掃引法により、8、16値の多値記録を実証した。Nを添加したSb2Te3において、緩やかなρ-T特性を得ることに成功した。この特性を十分に生かし、電流掃引により、最初に8値の多値記録を実証した。電流掃引の最大値を細かく制御することにより、16値の多値記録を実証した。 (2)高い抵抗率比(アモルファス相/結晶相)で、緩やかなρ-Tをもつ相変化材料を利用し、電流掃引や電圧掃引法により、超多値記録を実証した。Ge1Sb4Te7においても、緩やかなρ-T特性を得ることに成功した。電流掃引により、23値までの多値記録を実証した。Ge1Sb4Te7横型素子において、6値までの繰り返しに成功した。 (3)有限要素法による多値記録素子構造の最適化を行った。 材料の物性は素子の動作特性に大いに影響を与えるので、相変化材料と電極材料等の抵抗率、熱伝導率、熱容量を考慮し、素子構造を設計した。相変化メモリの構造には主流の縦型と消費電力の低い横型がある。本研究では、この二種類の素子における熱分布を解析した。解析した結果を基づき、多値記録の高速化を可能にする素子構造を見出した。 (4)有限要素法による印加パルスの形状の最適化を行った。 パルスの形状も相変化メモリ動作時の重要なパラメーターである。本研究では、従来の単一パルスの他、階段状パルスと立下りを制御されたパルスも検討した。有限要素法を用いて、パルス印加による結晶相とアモルファス相の比率変化を調べ、多値記録の高速化を可能にするパルスの形状を見出した。また、階段状パルス印加による多値記録を実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画の通りに超多値記録を実証した。 多値記録の繰り返しも実証した。 また、多値記録の高速化も進んできた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後としては、計画通りに進めて行こうと思う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
相変化メモリの作製に使う相変化材料のターゲットを購入しようと思ったが、頼んだところで在庫はなかったため、H26年に納品する予定である。 また、実験とシミュレーション等はほぼ私が行ったため、謝金を出せなかった。 H26年度では、必要なターゲットを複数購入する。 また、学生3名が本研究を従事することになったので、謝金を支給する予定である。
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Research Products
(13 results)