2013 Fiscal Year Annual Research Report
時間領域予測を用いた画面内符号化アルゴリズムに関する研究
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24700048
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宋 天 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (10380130)
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Keywords | イントラ符号化 / H.264 / HEVC |
Research Abstract |
本研究では、高圧縮率を実現する新たな動画像符号化アルゴリズムを提案する。今まで幅広く使用されている動画像符号化国際標準H.264/AVC の基本アルゴリズムをベースに、時間領域と空間領域の特徴を併用することにより、冗長性を更に削減できるアルゴリズムを新規開発し、符号化効率を大幅に向上する。この研究成果を利用し、必要な検証を行ったうえ、次世代の動画像符号化国際標準に提案できるものと考える。 隣接フレームの画素を用いた空間予測に使用することは有効であることが証明され、この斬新な予測方法は必ず高い圧縮率の実現につながると予測できる。しかし、実験に用いた参照ブロックの選択、参照画素の選択、予測ブロックの作成方法は、従来の方法を流用したものであり、それぞれは最適な方法であると言えず、最高な圧縮率を引き出せるための細部に渡る調査が必要となる。 本研究は隣接フレームの画素を用いた空間予測手法を用いて、参照ブロックの選択、参照画素の選択、予測ブロックの作成方法を改良した。実験結果により、中間報告時に10%しか性能向上が見られなかったが、現状平均15%以上になり、20%以上の性能向上が見られた場合もあった。この評価の結果より、提案手法は予定した性能向上を実現した。 また、本研究の成果をHEVCに実装し、性能比較を行った場合HEVCとほぼ同等な結果を得られた。しかしHEVCの手法と異なるので、両方の手法の良い点を抽出し合わせる必要がある。それについての研究が現在も進めており、多数のモードを用意して時間がかかるような手法を取りやめ、全く新しい手法で画面内符号化を行う手法を開発している。この新しい手法には、今回の研究成果を利用したものである。
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Research Products
(3 results)