2012 Fiscal Year Research-status Report
不特定多数の人物のおおまかな動きに注目した行動パターンの学習・認識に関する研究
Project/Area Number |
24700195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
青木 茂樹 大阪府立大学, 現代システム科学域, 講師 (90390541)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | パターン認識 / おおまかな流れ / 監視システム |
Research Abstract |
本研究課題では、申請者らが世界に先駆けて実現した、多数の人物のおおまかな流れに着目して非日常状態を検出する手法を、複数の監視カメラが設置されている環境にも適用出来るように拡張し、以下の点を研究期間内に明らかにすることを目的として、研究を遂行している。 1) 不特定多数の人物が存在する環境における多数の人物のおおまかな行動パターンの表現方法を複数の監視カメラが設置されている環境に適用出来るように拡張する方法、2) おおまかな行動パターンの逐次学習方法と非日常状態の検出方法、3) 複数の監視カメラの中から、監視員が注視すべき監視映像を自動的に選択し、推薦する方法。4) 不特定多数の人物が存在する、広範な環境における自動監視システムへの応用可能性。 平成24年度は、監視対象が複数の場合に対する検討を行いながら、監視環境を複数設定し、それぞれの環境における課題等を検討した。具体的には、まず、申請者らが既に開発してきた、入力画像中の多数の人物の流れを抽出し、多数の人物のおおまかな流れを不特定多数の行動パターンとして表現する方法を、いくつかの環境に適用した。そして、観測された行動パターンを学習し、日常的な行動パターンであるか、異常な行動パターンであるかを認識する方法を新たに開発した。また、複数の監視カメラの中から監視員が注視すべき監視映像を自動的に選択して推薦する方法についても検討を行った。 以上の検討の結果、得られた研究成果を画像の認識・理解シンポジウムの査読ありセッションで1件、THe First Asian Conference on Information Systems(査読あり)で2件発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、申請者らが既に開発した、監視対象(監視カメラ)が単一である場合の非日常状態の検出手法を、いくつかの環境に適用して、それぞれの環境における課題等を検討した。また、検討結果を基にして得られた研究成果を国内のシンポジウムおよび国際会議にて発表した。1件は国際会議にてBest Student Paper賞を受賞した。また、それぞれの検討結果は、電子情報通信学会論文誌に投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度についても、当初の計画通りに、監視対象が複数の場合に適用出来るように平成24年度までに得られた研究成果を拡張する方法を検討する。 具体的には。まず平成24年度までに得られた単一の監視対象に適用する手法を、複数の監視対象で同時に取得した映像に対して適用し、それぞれの監視対象における非日常状態の検出実験を行う。実験の結果明らかになった、平成24年度に開発した手法の課題および問題点などの解決を図り、平成24年度の手法をブラッシュアップする。次に、実験で得られた様々環境における、日常又は異常のそれぞれに共通する特徴を検討し、複数のカメラから同時に得られる、多数の人物のおおまかな行動パターンを効率よく表現する方法を検討する。 以上の検討結果に関して、成果を達成するたびに国内の研究会や国際会議にて発表し、発表時の質疑応答に基づいて研究方針・研究計画を適宜見直し、本研究課題を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
複数の監視環境で取得した監視映像を対象とすることから、大量の監視映像を保管する必要があるため、映像ファイルを保存しておくためのネットワーク接続型ハードディスクドライブを導入予定である。また、複数の映像を同時に処理する必要が有るため、高速なワークステーションも導入したいと考えている。
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