2013 Fiscal Year Annual Research Report
自立・持続経営を担保する総合型地域スポーツクラブのマネジメント
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24700672
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Research Institution | Kanazawa Seiryo University |
Principal Investigator |
田島 良輝 金沢星稜大学, 人間科学部, 准教授 (80367094)
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Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / NPO / 財務持続性 / マーケティング |
Research Abstract |
本研究では、総合型地域スポーツクラブの経営実態を診断する評価指標の開発と集客マーケティング戦略の開発と検証を行うことで、クラブの持続経営を担保するベンチマークを策定することを目的としている。 平成25年度(最終年度)は、1. 経営実態を診断する評価指標の開発 ①NPOを取得しているクラブの財務状況を把握するために、全国のNPOを取得している総合型地域スポーツクラブの財務状況データベースの追加・更新作業(平成24年度が最新)を継続して行い、データベースの完成度を高めた。②最新のデータベースを用いて、1) 収入の成長性2) 収入項目の年次推移 3) 収入規模別の収入構成の推移 を分析した。その結果、マイナス成長のクラブが全体の27.1%、0~5%が18.6%、5%以上が54.3%という分布が明らかになった。③財務的に成長しているクラブ(5%以上の成長率38クラブ)が、財務的に成長すると同時に財務持続性(支払可能期間、正味財産・収入比率)も担保しているのかを明らかにするために、活動財源と持続性要因間の順位相関係数を算出した。その結果、活動財源の成長性と持続性の間に明らかな相関は示されなかった。 2.集客マーケティング戦略の開発と検証 平成24年度に収集・分析したA県に所在するすべての総合型地域スポーツクラブの基本情報(人口動態などのエリア情報やクラブの規模などのクラブ情報)をもとに6クラブを抽出し、アンケート調査を実施した(有効回答340部)。アンケート調査の主な目的は①総合型クラブの適正な商圏を明らかにすることと②クラブが提供するサービスへの満足度とクラブへの愛着の関連性を明らかにすることの2点であった。分析の結果①クラブの商圏範囲は当該地域の人口規模とクラブの財務規模が大きく影響することが示唆されたが、②サービスへの満足度とクラブへの愛着について高い相関を示す結果ではなかった。
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