2012 Fiscal Year Research-status Report
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24700736
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
尼崎 光洋 愛知大学, 地域政策学部, 助教 (70613967)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | HAPAモデル / 性・エイズ教育 / 健康教育 / 性感染症 / 行動変容 / コンドーム |
Research Abstract |
近年、我が国を始め、身体活動の環境要因に焦点を当てた研究が盛んに行われ(e.g. 石井他,2010)、環境へのアプローチの有用性が示されている。しかし、性感染症の予防に関しての環境要因の研究は、国外では、セックスワーカーのようなハイリスク集団に対象が絞られ、コンドームの使用について交渉を行う場所(路上、車内など)(Shannon et al., 2009)やコンドームを入手する場所までの距離(Kerrigan et al., 2003)といった具合に研究数が限られている。さらに国内では、男子高校生のコンドームの購入しやすい場所の把握に留まり(山崎他, 2002)、その他の環境要因については未検討のままであることから、具体的支援がほとんど見られないのが現状である。そのため、コンドームの使用行動に影響を与える環境要因を明らかにし、大規模集団全体に対するコンドーム使用行動の促進を支援する方策を確立する必要がある。 そこで、本年度の目的は、青年期のコンドーム使用に影響する環境要因を明らかにするために、コンドームの使用環境尺度の項目を収集することを目的とした。 本年度は、コンドーム使用環境尺度の項目内容の検討を行うために、大学生を対象に、コンドームの使用に影響する社会的環境(友人関係、恋愛関係など)について自由記述式調査とグループディスカッションによる調査を行った。さらに、コンドームの使用に対する社会的環境に対しては、国内外の文献から項目の収集を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コンドームの使用環境尺度の項目を文献調査と面接調査の両方から行なっており、当初の予定よりも調査協力者が集まらない状況のため、研究の進行がやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度のコンドームの使用環境尺度の項目収集に基づき、インターネット調査によりコンドーム使用環境尺度を作成する。さらに、大学生を対象に質問紙調査を行い、HAPAモデルに環境的要因を組み入れたコンドーム使用の行動予測モデルを作成し、コンドーム使用の心理的要因と環境要因の関係性の検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の多くは、インターネット調査費用として用いる。また、コンドームの使用環境についての情報収集を行うために、本研究に関連する学会が開催する学術大会の参加費と旅費として用いる予定である。
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