2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700736
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
尼崎 光洋 愛知大学, 地域政策学部, 准教授 (70613967)
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Keywords | HAPAモデル / 男性用コンドーム / 社会的環境要因 / 性感染症予防 |
Research Abstract |
青年期における性感染症の予防法の一つに男性用コンドーム(以下、コンドーム)の使用が挙げられる。コンドームの使用は、当事者だけでなく、パートナーの協力を必要とする予防法でもある。そのため、パートナーを始めとした人間関係といったコンドームの使用にまつわる社会的な環境が、コンドームの使用にどのような影響を与えるのか検討することは、今後の性感染症の予防教育において意義深いと考えられる。そこで、本研究では、青年期のコンドーム使用に至るまでの心理的なプロセスの中で、コンドームにまつわる環境的要因がどのような影響性を示すか検討することとした。 とりわけ、平成25年度の研究は、コンドーム使用の心理的要因と環境的要因の関係性の検証を行った。具体的には、(1)コンドーム使用環境尺度の開発、(2)コンドームの使用に影響を及ぼすとされる環境要因を含めたHAPAモデルの検討を行った。 本研究の結果から、コンドームの使用に関連する環境要因として、「コンドームの購入に対する安心・安全」「コンドームの購入・所持に対する否定的な状況」「友人」「パートナー」といった社会的環境要因が抽出された。さらに、コンドームの使用行動に至るまでの心理的プロセスとして用いたHealth Action Process Approachモデルに、コンドームの使用に関連する環境要因を含めたところ、コンドームの購入・所持に対する否定的な状況は、コンドームの使用に関わる心理的要因を低める働きをすることが示された。また、コンドームの購入に対する安心感やパートナー・友人からのサポートは、コンドームの使用に関わる心理的要因を高める要因となり、コンドームの使用行動が高まることが認められた。これらのことから、コンドームの使用にまつわる環境要因に着目した予防教育が必要だと考えられた。
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Research Products
(2 results)