2013 Fiscal Year Annual Research Report
甲殻類アレルギーリスクと摂食方法の関係に関する研究
Project/Area Number |
24700864
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Research Institution | National Fisheries University |
Principal Investigator |
臼井 将勝 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 講師 (50399656)
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Keywords | エビアレルゲン / トロポミオシン / 加熱調理 / 鮮度 / 抗原濃度 |
Research Abstract |
【エビ主要アレルゲンの非加熱精製】平成24年度に続き,クルマエビトロポミオシンPen j 1の精製を行った。分離精製は24年度と同様に行った。精製したトロポミオシンの同定はイムノブロットおよびMALDI-TOF MSによるPMF分析にて行った。 【各条件下でのトロポミオシンの抽出と定量】調理または鮮度によるアレルギー発症リスクを調査するために,数種調理・鮮度エビについてアレルゲン総量およびPBSへの溶出効率を調査した。生・茹で・焼き・蒸し・揚げの加工調理エビ,および活エビ・冷凍解凍・冷蔵(24・72時間)・腐敗(25℃,24時間)の経過を経た生エビについて,総タンパク質抽出試薬またはPBSを加え同一条件下で破砕し,トロポミオシンの抽出を行った。抽出液中のトロポミオシン濃度は市販のELISAキットを用いて測定した。その結果,調理エビ間ではトロポミオシンの総含有量に有意な差は見られなかったが,PBSへの溶出率は生エビに比べて加熱調理したエビで優位に高かった。鮮度の異なる生エビ間では鮮度低下に伴うトロポミオシンの総含有量の軽微な減少傾向が見られたが,PBSへの溶出率は腐敗生エビが他の生エビに比べて優位に高かった。 【トロポミオシン負荷量(投与抗原量)がアレルギー発症に及ぼす影響度合いの調査】定量実験結果に基づいて,あらかじめ精製トロポミオシンにて感作したBALB/cマウスに異なる抗原量でトロポミオシンの負荷を行い定量実験で得られた抗原量の差の意義を検討したが,事前の精製トロポミオシンによる感作効率に大きな個体差が生じたため成果を得ることができなかった。
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Research Products
(2 results)