2013 Fiscal Year Research-status Report
古生物タイプ標本における3Dデジタルアーカイブの構築に関する研究
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24700942
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Research Institution | Tokushima Prefectural Museum |
Principal Investigator |
辻野 泰之 徳島県立博物館, 自然課, 主任(学芸員) (60372223)
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Keywords | デジタルアーカイブ / タイプ標本 / 古生物 |
Research Abstract |
古生物タイプ標本(白亜紀アンモナイト)の3Dデジタルアーカイブの構築を目指し、平成25年度は、東京大学総合研究博物館、九州大学理学部、大阪市立自然史博物館の3施設に収蔵されているタイプ標本の写真撮影と3Dスキャンを進めた。3Dスキャンには、昨年度と同様にラピットフォーム社のネクストエンジンを使用した。 3施設に収蔵されている138標本(東京大学総合研究博物館:93標本、九州大学理学部:42標本、大阪市立自然史博物館:3標本)の写真撮影を行い、128標本(東京大学総合研究博物館:85標本、九州大学理学部:40標本、大阪市立自然史博物館:3標本)の3Dスキャンを行った。10標本については、3Dスキャンができなかったが、それはサイズが大きなものまた、形態が複雑なもの、標本の保存状態が悪いものなどの理由による。 国内には、約350点のタイプ標本(ホロタイプ、レクトタイプ、ネオタイプ)が収蔵されている。平成24年度、25年度をとおして、196点の写真撮影、175点の3Dスキャンを終えることができ、目標の半数以上の標本を取り扱うことができた。 本研究の目的の一つとして、タイプ標本の所有者および保管場所の追跡調査を挙げている。平成25年度の調査において、文献上では個人所蔵となっている標本を九州大学理学部にて、数点確認した。また、長らく所在不明になっていた標本(香川大学の登録番号が付いている標本)を九州大学理学部にて発見することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度と同様に平成25年度の達成度は8割程度と考えている。大きな理由として、3Dスキャンや、その後のデータの処理が予想以上に難しいことが、挙げられる。その他に、タイプ標本を所蔵している機関において、タイプ標本の探索に予想以上に時間と労力を要したことも一つの理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
国内には、約350点のタイプ標本(ホロタイプ、レクトタイプ、ネオタイプ)が収蔵されている。現段階で、196点の標本を取り扱うことができた(3Dスキャニングできた標本は、175点)。しかしながら、まだ150点以上の標本が残っていることを考えると、研究期間内にすべての標本の写真撮影および3Dスキャンを終えるのは、難しいと考える。平成26年度については、特にタイプ標本を多数所蔵している機関(九州大学や東北大学など)に集中して実施することにしたい。
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Research Products
(4 results)