2014 Fiscal Year Annual Research Report
古生物タイプ標本における3Dデジタルアーカイブの構築に関する研究
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24700942
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Research Institution | Tokushima Prefectural Museum |
Principal Investigator |
辻野 泰之 徳島県立博物館, 自然課, 主任(研究職) (60372223)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デジタルアーカイブ / タイプ標本 / 古生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
古生物タイプ標本(白亜紀アンモナイト)の3Dデジタルアーカイブの構築を目指し、研究の最終年度にあたる平成26年度は、大阪市立大学、東北大学総合学術博物館、九州大学理学部の3施設に収蔵されているタイプ標本の写真撮影と3Dスキャンを進めた。3Dスキャンには、一昨年および昨年度と同様にラピットフォーム社のネクストエンジンを使用した。 3施設に収蔵されている59標本(大阪市立大学:1標本、東北大学総合学術博物館:23標本、九州大学理学部:35標本)の3Dスキャンを行った。9標本については、3Dスキャンができなかったが、それはサイズが大きなものや、形態が複雑なもの、標本の保存状態が悪いものなどの理由による。 国内には、約350点のタイプ標本(ホロタイプ、レクトタイプ、ネオタイプ)が収蔵されている。平成24年度~26年度までの3ヵ年をとおして、257点の写真撮影、225標本の3Dスキャンを終えることができた。本研究の目的の一つとして、タイプ標本の所有者および保管場所の追跡調査を挙げている。最終年度の調査で、個人所有になっている標本を九州大学理学部にて、4点を確認した。 また、研究成果の公開として3D digital model for type specimens of Cretaceous ammonoid in Japanというタイトルのホームページを作成し、次のアドレス(http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/tsujino/3d_typespecimen/index.html)で一般公開した。さらに、第9回国際頭足類シンポジウムや、日本古生物学会、四国ミュージアム研究会などの学術学会で発表を行い、研究成果をホームページ上で公開していることや、プロジェクトの意義について説明した。
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