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2012 Fiscal Year Research-status Report

バガヴァティー・アーラーダナーの新校訂本作成と全訳によるジャイナ教の断食死研究

Research Project

Project/Area Number 24720027
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionOtani University

Principal Investigator

河崎 豊  大谷大学, 文学部, 助教 (70362639)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords印度学 / ジャイナ教 / 断食死
Research Abstract

当該年度は、『バガヴァティー・アーラーダナー』校訂作業及び翻訳作成のための予備作業を中心に行なった。当該研究の目標は、当該経典の新たな校訂本とそれに基づく批判的翻訳の作成にあり、写本状況の調査および他のジャイナ教文献との平行箇所の一覧作成は、原典校訂において重要な意味を持つ。
(1) まず写本状況の調査については、ヨーロッパおよびインドの各図書館・機関が発行する写本カタログを可能な限り入手し、所蔵状況の確認を行なった。ヨーロッパの研究機関についてはストラスブールに写本が二点存在する事を確認し得た。一方、インド国内でこれまでに入手した写本カタログからは、写本の存在を確認し得ていない。これは、現時点で入手し得ているインドの写本カタログが北あるいは西インドのものに偏っており、『バガヴァティー・アーラーダナー』を所依の聖典とするジャイナ教の分派が主たる勢力を有する南インドの写本カタログをほとんど入手出来ていない事による。
(2) 原典の解読については、ほぼ毎週1回、複数の研究者と原典の輪読会を開催して仮校訂本とそれに基づく下訳に対し検討を行なった。3月末の時点で200詩節ほどの検討を終えた。一方、平行箇所一覧の作成に対し必要な各種原典のコンピュータ可読化作業については、白衣派ジャイナ教の韻文注釈文献については、現在入手可能なものは全て入力を終え、『バガヴァティー・アーラーダナー』との平行・類似箇所一覧に関しては仮のものを作成する事ができた。
(3)最後に、学会活動については、国内学会の日本印度学仏教学会とジャイナ教研究会に参加して情報の収集に努めると共に、現在の研究状況をアナウンスして、当該研究についての協力依頼を募ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成24年度に常勤教員として着任し、生活環境が大幅に変わったことによって、当初予定していたエフォート率およびそれに伴う研究計画を若干変更せざるを得なかったことが大きな理由である。

Strategy for Future Research Activity

今後は写本資料をも用いて本格的に校訂作業を行なう予定である。
まず写本については、欧米の各機関に所蔵されるものについては具体的に渡航するか、もしくは所属機関の図書館を通じて入手をする。インド国内所蔵のものについては、今年度にアーメダバードで国際学会が開催される予定であり、そこでの発表を目指すと同時に、実際に現地関係者と接触し、『バガヴァティー・アーラーダナー』の写本状況について確認を行なう。
原典の読解および校訂作業については、引き続き定期的に研究会を開催し、校訂本作成に向けて研究の制度を高める。
また平成24年度の研究成果については具体的に学術誌および国内外の学会で発表を行ない、研究者間での批判的な意見を募る。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費のうち、物品費については引き続き図書費が大きな予算を占める。特に南インドのジャイナ教寺院・図書館が保管する写本のカタログについて、可能な限りこれを収集すること、また当該経典に関連する諸領域(インド学・仏教学・死生学など)の最新の研究成果を収集するためであるが、基本的かつ重要な書籍については前年度に殆ど収集し得たので、研究費全体としては抑える計画である。
逆に、今年度は国内および国際学会への参加と発表を行なう予定であるため、旅費については多くを計上している。また海外学会での発表に伴い、英文チェックの謝金を支払うため人件費も計上する。
また、定期的に行なっている研究会については、年度の最終回に遠方地より研究者を招聘し大きな成果を上げることができた。次年度以降もこの点は継続したいと考えており、国内研究者の招聘にも予算を用いる予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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