2014 Fiscal Year Annual Research Report
市民の価値判断の行政意思決定への反映:イギリス都市法・環境法との比較を通じて
Project/Area Number |
24730107
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
洞澤 秀雄 南山大学, 法学部, 准教授 (60382462)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 都市法 / 環境法 / 住民参加 / 大規模開発手続 / 陸上風力発電所 / 洋上風力発電所 / リスク評価 / 環境影響評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2014年度には、前年度までの研究を発展させる研究を行い、論文執筆、研究会報告等を行った。2013年度に市民の価値判断の行政意思決定への反映の場面として陸上風力発電所の立地に係る紛争と法についての論文を執筆したが、2014年度には洋上風力発電所の立地について同様の検討を行う論文を執筆した(「洋上風力発電所の立地・開発をめぐる法―イギリス法との比較を中心に」)。両論文を基に、再生可能エネルギーに関する法的問題検討班・第4回研究会(エネルギー法研究所、2015年1月16日)、民科合宿・行政法分科会(2015年3月31日)で報告を行い、環境法政策学会(2016年6月13日予定)において報告を行う予定である。 裁判を通じた市民の価値判断の意思決定への反映に関して、榊原秀訓編著『行政法システムの構造転換―イギリスにおける「行政的正義」』(日本評論社、2015年2月)において論文を掲載した(「環境行政訴訟における司法アクセスの論理―オーフス条約に基づく議論を中心に」)。これについては比較法学会(2016年6月6日予定)で報告予定である。 また、都市計画の文脈での固有の検討としては、転換期を迎えた土地法制度研究会(土地総合研究所)において2回行った報告(2014年5月22日、10月30日)において、「コミュニティの権利」というテーマとして一部反映されている。それを論文としてものがこれから公刊される予定である(「利用放棄等の消極的行為の法的コントロール―イギリスにおける法的対応」)。 以上のように、集団的価値判断の意思決定過程への反映というテーマについて、複数の分野にわたり、それぞれ異なる観点から多元的に考察をし、論文等に取りまとめた。
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Research Products
(4 results)