サービス部門の外国直接投資の国内雇用及び賃金への影響に関する研究

2014 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 24730234
• Research Institution: Setsunan University
• Principal Investigator: 田中 鮎夢 摂南大学, 経済学部, 講師 (20583967)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: サービス / 多国籍企業 / 輸出 / 生産性 / 雇用

Outline of Annual Research Achievements

研究期間全体をつうじて、日本企業の輸出や外国直接投資について研究を行い、国内外で研究報告を行い、ディスカッション・ペーパーを公表するとともに、英文学術誌に論文が掲載される等の成果を挙げてきた。その結果、サービス部門の外国直接投資の国内雇用及び賃金への影響について、学術的な知見を広げることができた。

サービス部門における外国直接投資が国内雇用や雇用者構成に与える影響については、“The Effects of FDI on Domestic Employment and Workforce Composition” (RIETI Discussion Paper Series, No. 12-E-069, October 2012) において、企業レベルデータをもちいた包括的な実証分析結果を提示した。また、日本において重要な役割を果たしている卸売業の企業の輸出活動の実態について、“Firm Productivity and Exports in the Wholesale Sector: Evidence from Japan” (RIETI Discussion Paper Series, No. 13-E-007, February 2013) において企業レベルデータをもちいた分析結果を示した。同時に、卸売業を含む日本の産業において、企業の輸出が国内雇用や雇用者構成に与える影響については、分析結果を“The Causal Effects of Exporting on Domestic Workers: A Firm-Level Analysis using Japanese Data” (Japan and the World Economy, Vol. 28, pp.13-23, December 2013) にとりまとめた。さらに、2014年度には、事業所=労働者接合データを構築し、企業のグローバル化が労働者に与える影響を労働者レベルで分析した。