2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24730360
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中村 陽人 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (90548489)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 尺度開発 / 構成概念妥当性 |
Research Abstract |
本研究の目的は心理学やマーケティング、消費者行動などの分野で用いられている尺度開発法や構成概念妥当性の検証方法、数値基準に関して広く先行研究をレビューし、より厳密で信頼できる手順や数値基準の確立を目指すことである。 平成24年度は書籍のリストアップ、ジャーナルの選定、確認項目と論文名のリスト作成を行った。書籍はProQuestシリーズなど多くの妥当性関連の書籍をリストアップできた。マーケティング関連のジャーナルはMichelle D. Steward and Bruce R. Lewis (2010), “A Comprehensive Analysis of Marketing Journal Rankings,” Journal of Marketing Education, 32 (1), 75-92. などジャーナルのランキングに関する研究が一定数行われていたことから、これらの研究結果を基に、暫定的に70誌を選定した。心理学分野はより細かく専門分野が細分化されているため、心理学全体として行われたジャーナルのランキングに関する研究が見当たらなかった。そこで、Impact Factorを採用するJournal Citation Reportsと、Eigen Factorを採用するSCImago Journal & Country Reportsのランキングの両方を加味して選定した。現在定量的な手法をメインとするジャーナルを中心に最後の選定作業を行っている。 また、共同研究ではChurchill (1979)の方法とNetemeyer et al. (2008)の方法に基づく尺度開発を実際に実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では平成24年度中に尺度開発法と構成概念妥当性の検証方法をテーマとする書籍(Netemeyer et al. (2008), Scale Procedures.; DeVellis (2011), Scale Development. ; Litwin (1995), How to Measure Survey Reliability and Validity. など)をまとめ終わる予定であったが、ジャーナルの選定で予想以上に時間がかかったことと、確認事項のリスト作成やデータの管理方法などを固めるのに時間がかかってしまったため、現在は当初の予定に比べやや遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は作成したリストに従って、書籍や論文を一つ一つ確認することになる。効率性を考え、より方法論に特化したもの、より引用元になっている確率の高いものから先に取り組む。具体的には、「古いものから新しいものへ」、「心理学からマーケティングへ」、「英文から和文へ」、を原則とする。さらに文献の内容から先行研究を以下のように4つに分ける。①尺度開発法と構成概念妥当性の検証方法をテーマとする書籍、②対象領域の英文トップジャーナルの中で、尺度開発法と構成概念妥当性の検証方法に関わる方法論に焦点を当てた論文(Churchill (1979), “A Paradigm for Developing Better Measures of Marketing Constructs,” Journal of Marketing Research, 16(1), 64-73. など)、③対象領域の英文トップジャーナルの中で、具体的に尺度開発を行っている論文(Parasuraman et al. (1988), “SERVQUAL: A Multiple-Item Scale for Measuring Consumer Perceptions of Service Quality,” Journal of Retailing, 64(1), 12-40. など)、④対象領域の英文トップジャーナルの中で、尺度構成や構成概念妥当性の検証を行っている論文、である。英文ジャーナルが終わったら、同様に和文ジャーナルについて進める。 文献の量が莫大であることから学生にも協力してもらって進める。そのため、確認事項や論文などのリストをより見やすく理解しやすいものにまとめておくこと、後の確認がしやすいように該当箇所に印をつけさせるなど工夫して進めていくつもりである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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