2013 Fiscal Year Research-status Report
保育者養成における「劇表現指導法」のカリキュラム・モデルと補助教材の開発
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24730687
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Research Institution | ARIAKE College of Education and the Arts |
Principal Investigator |
山本 直樹 有明教育芸術短期大学, その他部局等, 准教授 (70586502)
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Keywords | 保育内容(表現) / 劇表現指導法 / ドラマ教育 / 劇遊び |
Research Abstract |
平成25年度では主に以下の内容を行った。 1授業研究:24年度の研究成果に基づいて、過程としての劇遊びプログラムを平成25年度の「保育内容(ドラマ表現)」の授業において、学生に展開させることができた。その成果を、有明教育芸術短期大学『研究紀要』第5号に「「保育内容(ドラマ表現)」における最終課題の設定とその指導に関する研究」としてまとめ、カリキュラム・モデルと補助教材づくりにつなげることができた。また、教材としての靴下人形に焦点を当てた授業実践報告も行うことができた。 2海外の実地調査:演劇的な要素が学校教育の中で必修的に行われている台湾に、劇表現と保育者養成を絡めた視点で実地調査を行った。そこでは「美感」という新しい保育領域が誕生し、劇的な要素も中に含まれており、今後注目していく必要があることがわかった。調査の成果を26年度の保育士養成協議会研究大会で発表する予定である。 3他校の「劇表現指導法」の開講状況に関する調査:24年度に引き続き、日本演劇学会演劇教育プロジェクトチームが行った(菊川、2005)手法を参考に、全国保育士養成協議会に加盟する養成校で「劇表現指導法」に関する授業の開講状況の調査を行った。過程としての劇遊びに注目している授業が10数校で行われていることがわかった。日本演劇学会の「演劇と教育分科会」研究紀要に成果を投稿した。 4過程としての「劇表現指導法」担当教員に対するインタビュー:3の調査で浮かび上がった他校の授業担当者4名に対してインタビューを行うことができた。開講の経緯や授業内容、工夫点等を伺い、カリキュラム・モデルと保育者養成教員用の補助教材を作成するにあたり、ヒントを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
他校の開講調査は遅れ気味であったが、遅れを挽回しその成果を論文として投稿することができた。過程を中心とした劇遊びのプログラム開発も順調にすすみ、実際の授業にも生かして記録を残すことができた。また、「劇表現指導法」の授業担当者へのインタビューも順調に進んだ。協力の内諾も受けている。カリキュラム・モデルと補助教材の開発は、26年度の前期の授業の成果をふまえて作成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
保育者養成を行っている他校のカリキュラムやシラバスの調査を通じて、「劇表現指導法」やその他演劇的な科目の目的や内容を分類し、それらを俯瞰的に捉えていく。その上で、「劇表現指導法」ではどのような内容を、どのようなやり方で展開していくことができるのか、その可能性を明らかにする。また、それと並行して、学生が現場で劇遊びを展開できるようになるための適切な指導の方法や、それに適した教材を作成し、「劇表現指導法」の具体的な指導方法の提示をしていきたい。最終的には、勤務校の授業実践をふまえて、その成果をまとめていくつもりである。
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Research Products
(5 results)