2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24740263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大関 真之 京都大学, 情報学研究科, 助教 (80447549)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 揺らぎの定理 / 量子誤り訂正符号 |
Research Abstract |
非平衡過程やそれに関連する統計力学の理論を駆使して産業に役立つ技術だけでなく、基礎的数理検討を加えるという研究課題の序盤にあたる本年度では、まず揺らぎの定理と呼ばれる、まれな現象とよくおこる現象の間に成立する揺らぎの定理に注目して基礎的研究を遂行した.揺らぎの定理は確率分布関数の間を結ぶ対称性として注目されるが、従来より知られている双対性と呼ばれる対称性もその解析に有用である事が知られている.その応用範囲を広げて両者の接点を探る研究についても発展させた.また応用上有用な系のひとつにあげられる量子情報科学においては顕著な成果を挙げる事に成功している. ①揺らぎの定理と従来より注目されてきたスピングラス模型における対称性の関係を明らかにした.M. Ohzeki, Phys. Rev. E 86, 061110 (2012) ②一様な系からランダムな構造を持つ系に対して双対性の適用範囲を広げる.M. Ohzeki, and K. Fujii, Phys. Rev. E 86, 051121 (2012) ③②の応用例としてパーコレーション転移点に関する統一理論を導出.M. Ohzeki, Phys. Rev. E 87, 012137 (2013) ④上記の応用例として量子誤り訂正符号による制御技術の提案を行った.K. Fujii, Y. Nakata, M. Ohzeki, and M. Murao, Phys. Rev. Lett. 110, 120502 (2013), M. Ohzeki, Phys. Rev. A 85, 060301(R) (2012), H. Bombin, R. S. Andrist, M. Ohzeki, H. G. Katzgraber and M. Angel Martin-Delgado, Phys. Rev. X, 2 (2012) 021004
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
まず単純な理由として原著論文数が6本と抜きん出ている事、及びそのうちのひとつはPhysical Review Lettersというトップジャーナルにおいて掲載されEditor' Suggestionとして選定されており、世界の注目を浴びるひとつの大きな成果を含むためである. またどれも萌芽的な研究であり、今後引用され発展を迎える分野において早期にその出発点を明らかにしている点で今後の発展を確実に期待できるためである.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに築き上げた方向性に追加して更に数値計算手法の開発やその実践など、より広範なユーザー視点にたった技術を創出する事で産業の発達に資する研究活動を行う. 具体的には ①生物系にみられる確率的挙動を表す連続時間マスター方程式における数値計算手法の開発 ②モンテカルロ法における数理的基礎付けと非平衡統計力学との関連性 ③情報を利用した冷却法としてモンテカルロ法を見なしたときの効率と最適解の探索 を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(14 results)