2013 Fiscal Year Annual Research Report
希土類元素含有セラミックスによるフレキシブルナノ発光素子の創製
Project/Area Number |
24750185
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
渡邉 智 東京理科大学, 基礎工学部, 助教 (80579839)
|
Keywords | アップコンバージョン発光 / 希土類元素含有ナノ粒子 / フレキシブルデバイス / 毛細管マイクロモールド法 |
Research Abstract |
フレキシブルプラスチック基板上に最小50nmのライン幅を有するポリカチオン修飾型希土類元素含有ナノ粒子によるアップコンバージョン発光層のパターンを作製することができた。初年度と同様にシリコーンモールドを用いた毛細管マイクロモールド法を利用してフレキシブルプラスチック基板上へナノサイズに微細化したアップコンバージョン発光層を作製することを検討していた。当初用いた酸化イットリアナノ粒子は水中での分散安定性が乏しいために、シリコーンモールド中へ分散液を注入後に毛細管の入り口付近で沈降するために、5μmより直径が小さい毛細管内へアップコンバージョン発光層を作製することが難しかった。そこで水中で分散安定性の良いポリカチオン修飾型NaYF4ナノ粒子を新たに合成し、毛細管マイクロモールド法を用いてフレキシブルプラスチック基板上へアップコンバージョン発光層のパターンを作製することを試みた。シリコーンモールドの毛細管サイズとポリカチオン修飾型NaYF4ナノ粒子分散液の濃度を調節することでアップコンバージョン発光層の幅を最小50nmから5000nmまで制御することができた。ポリカチオン修飾型NaYF4ナノ粒子膜の粒子密度も制御できた。フレキシブルプラスチック基板上へアップコンバージョン発光層を作製する本手法は、フレキシブルフォトニクス分野の非投影方式のアップコンバージョン透明ディスプレイを作製する基幹技術として発展することが期待できる。
|