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2013 Fiscal Year Annual Research Report

引張りを受ける細胞の細胞内力学場評価と力学刺激受容部位の解明

Research Project

Project/Area Number 24760078
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

佐藤 克也  徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (10403651)

Keywords細胞力覚 / 骨芽細胞 / 伸展刺激 / 力学的刺激 / バイオメカニクス / MEMS
Research Abstract

本年度は,昨年度からの研究成果を受け,新たに蛍光輝度比観察系を導入した.その結果,Fluo3単体での蛍光観察では捉えることのできなかった微弱な細胞内カルシウム応答を観察することに成功した.また,細胞伸展時に生じるピントずれに起因する蛍光輝度の変化についても蛍光輝度比法を用いることによって,その影響を軽減できることを実証した.
この実験系改良を受けて,伸展刺激を受ける骨芽細胞の細胞内カルシウム応答を毎秒10フレームの高時間分解能でその場観察することに成功した.しかしながら,当初の目標であった細胞内部での応答発生起点を特定するまでには至らなかった.この原因は,当初の予想よりも伸展刺激付与に対する細胞内カルシウム応答が微弱であり,蛍光指示薬の蛍光輝度変化量が微小であったことが挙げられる.蛍光輝度比観察による高感度化で応答の有無は捉えることができるようになったが,細胞内における蛍光輝度比の不均一性を評価することはできなかった.
細胞の応答観察系の改良と平行して,伸展刺激を受ける細胞の細胞内ひずみ分布を測定するための実験系を構築した.遺伝子導入により細胞内のアクチン細胞骨格を蛍光標識し,伸展刺激付与時の変形挙動をその場観察することに成功した.取得した画像から,画像相関法を用いることで細胞内のひずみ分布を計測した.その結果,伸展を受ける細胞内においては,引張り方向と平行なひずみ成分のみではなく,引張り方向と直交した方向のひずみ成分も生じていることが明らかとなった.これは,細胞内でネットワーク構造を形成しているアクチン細胞骨格構造の不均一性・配向性によって生じている可能性を示唆している.
これらの結果を踏まえ,細胞のカルシウム応答観察系のさらなる高感度化を達成することによって,伸展刺激を受ける細胞の細胞内力学場とカルシウム応答発生との関連について解き明かすことが可能になると期待される.

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 高精度細胞伸展マイクロデバイスの開発と引張りを受ける細胞のその場観察2013

    • Author(s)
      中島雄太,門司亮,佐藤克也,南和幸
    • Journal Title

      電気学会論文誌E

      Volume: 133 Pages: 350-357

    • DOI

      10.1541/ieejsmas.133.350

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ストレッチ刺激に対する培養骨芽細胞のカルシウム応答のその場観察2013

    • Author(s)
      佐藤克也,門司亮,中島雄太,南和幸,伊藤伸一,藤澤正一郎
    • Organizer
      第36回日本生体医工学会中国四国支部大会
    • Place of Presentation
      愛媛大学医学部(愛媛県)
    • Year and Date
      20131019-20131019

URL: 

Published: 2015-05-28  

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