2013 Fiscal Year Annual Research Report
サーボプレスと潤滑油流路付き金型を活用したパルス塑性加工法の開発
Project/Area Number |
24760106
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 良 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50362645)
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Keywords | 塑性加工 / 鍛造 / 押出し / 加工モーション制御 / サーボプレス / トライボロジー |
Research Abstract |
申請者が考案した「サーボプレスのスライドモーション制御と潤滑油流路を有するパンチを活用したパルス穴成形加工法」について,今年度は,1.他加工への適用,2.パルス付加が塑性加工特性に及ぼす影響を調べることを中心に取り組んだ. 1.パルス穴成形加工法の他加工(押出し,深絞り,しごき加工等)への応用展開は,前年度から開始していたCAEソフトによるFEM解析を行い,保有するサーボプレスの能力の制限から,前後方押出し加工への適用を決定した.前後方押出し加工への適用は,FEM解析を基に金型を設計,作製し,アルミニウム合金を対象とした加工実験によりパンチモーションと材料流動の変化を調べた.潤滑油流路を有するパンチと適切なパルスパンチモーション制御により,焼付き・かじり疵を生じることなく,中空部品の作製を実現した.今後さらなる他加工への応用展開を図る予定である. 2.前後方押出し加工用の金型を使用して,パルス付加が塑性加工特性に及ぼす影響について,トライボロジーの観点から調べた.前後方押出し加工では,潤滑・摩擦状態により被加工材の材料流動が大きく変化することを応用した.アルミニウム合金を対象としたパルス前後方押出し加工実験での材料流動の結果をFEM解析により求めた材料流動と摩擦係数の関係を介することで,パルス加工中の摩擦変動を導出可能となった.これにより,パルス付加によるトライボロジー特性の変化の定量的な整理が可能となり,トライボロジーの観点から最適なパルス付加条件を導出することが可能となった.
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