2013 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟マルチボディシステムの汎用的な最適制御計算法の開発とそのソフトウェアへの展開
Project/Area Number |
24760191
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
岩村 誠人 福岡大学, 工学部, 教授 (90341411)
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Keywords | マルチボディダイナミクス / 弾性体 / 最適制御 / リカーシブ法 |
Research Abstract |
複数の物体がジョイントや力要素によって結合された機械システム(マルチボディシステム)の最適制御問題は,生産性や省エネルギー性に直結する重要な問題である.本研究の目的は,柔軟マニピュレータや柔軟宇宙構造物のように機構中に弾性体を含む柔軟マルチボディシステムに統一的に適用することができる最適制御計算法(最適軌道計画アルゴリズム)を構築することである.この問題に対して,本年度は以下のような成果を得た. 1)最適制御問題を解くためには感度関数を計算する必要がある.従来,感度関数の計算には数値微分が用いられることが多かったが,精度や計算効率の面で問題があった.そこで,平成24年度に提案した柔軟マルチボディシステムのリカーシブ動力学計算法を利用して,感度関数を厳密かつ効率的に計算することができる手法を新たに開発した. 2)前年度に提案したリカーシブ動力学計算法と本年度開発した感度解析法,および先に提案していた階層勾配法というロバストな最適制御計算法とを結合することにより,柔軟マルチボディシステムの汎用的な最適制御計算法を構築した. 3)汎用マルチボディダイナミクスコードおよび柔軟マニピュレータ実験装置を利用して,提案手法の妥当性や有用性を数値計算と実験の両面から検証した. 4)提案手法に基づくソフトウェアの開発も行った.しかし,現状では開ループ系に対してのみ適用可能なコーディングとなっているため,今後,木構造系や閉ループ系に対しても適用できるように拡張し,機械システムの高性能化・高効率化に有用なソフトウェアを完成させる必要がある.
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Research Products
(4 results)