2013 Fiscal Year Research-status Report
犬の行動学に基づく人とロボットの長期的かつ持続的なコミュニケーションの設計
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24760212
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
新妻 実保子 中央大学, 理工学部, 准教授 (10548118)
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Keywords | ソーシャルロボティクス / 人-ロボットコミュニケーション / 動物行動学 / 愛着行動 |
Research Abstract |
平成25年度の計画は「愛着行動に基づくロボットの行動を行動解釈の観点から評価すること」と「能動的インタラクションの設計と評価」及び「コミュニケーション度の評価と設計へのフィードバック」であった。これに対して今年度は、ロボットの行動特性パラメータを変えた行動および愛着行動に基づかずランダムに行動するモデルに基づき生成されたロボットの行動を見せたとき、被験者は適切にロボットのownerと他者とを区別できるかを検証することを通じて、ロボットの行動を行動解釈の観点から評価した。愛着行動が適切であれば被験者はどちらがロボットのownerであるかを適切に見分けることができると考えたためである。実験はweb上で動画を閲覧し、回答させる形式で行い、計74名から回答を得た。その結果、愛着行動に基づく行動を生成した場合は、どのような行動特性を示した場合も9割以上の正解率でownerと他者とを区別でき、愛着行動に基づかない振る舞いの場合は正解率はほぼ5割となった。このことから、愛着行動は人とロボットの関係を示すことができ、かつ人はそれを適切に解釈できることを明らかにした。また能動的インタラクションとしては、ボールを用いた遊び、および人をある地点へ誘導する誘導行動を実装し、その効果について検証した。人がロボットとボール遊びのような協同作業を行うことにより、ロボットに対する信頼感があがることがわかった。また誘導行動ではほとんどの場合でロボットは言葉を使わずに人を目的地へ誘導できることが確認できた。コミュニケーション度の評価に関しては、ロボットのとった行動に対する人の振る舞いを評価することを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人のコミュニケーションに対する嗜好性とロボットの振る舞いに対する印象評価を行い、人から見たコミュニケーションに対する満足度の評価を試みた。しかし、まだ被験者数が不十分なため実験を続けたい。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、コミュニケーション度を定量的に評価し、ロボットの行動設計へフィードバックしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた研究発表(国際会議)を行えなかったため。 次年度に成果発表を行いたく、そのときの費用として使用する。
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Research Products
(3 results)