2012 Fiscal Year Research-status Report
環境配慮型製造施工のためのコンクリート材料工場の分析
Project/Area Number |
24760454
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤本 郷史 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30467766)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境配慮 / 建設材料 / 材料製造 / 省エネルギー / 廃棄物の発生抑制 / コンクリート |
Research Abstract |
本研究は,コンクリートとその関係材料工場を対象として,エネルギー消費や廃棄物発生の実態を把握し,実態に応じた低減策を提案することで,コンクリートの環境配慮型製造施工を実現することを最終目的としている。特に,工場の全設備を網羅的に調査するのは非効率であるので,設備投資を可能な限り最小限にとどめながら変更できる製造パラメータに着目して分析を行うこととしていた。本年は,以下のような調査研究を実施し,工場の実態調査を行った。 1)コンクリートの材料製造における製造パラメータと環境負荷因子との関係性を把握することを目的に砕石砕砂工場のエネルギー消費とコンクリートの物性に関して調査を行った。骨材の破砕時製造パラメータ(インペラ破砕速度)と電力消費量について,調査データを得た。2)生コンクリート工場の輸送についてGPS実測調査および対応するデータ工場記録の収集を実施した。3)震災の発生後に実施された生コンクリート工場の省エネルギー対策の実施状況とその効果について実態調査を行い,本研究で用いている工場エネルギー消費量モデルと実際の工場との整合性について検証した。その結果,少数工場の実測に基づく数値モデルと震災時の省エネ対応における製造パラメータとエネルギー消費量が整合することを確認しつつある。4)設備稼働時間の計測を行うための計測方法について,システム仕様の検討を行った。 以上のような調査・手配を通じて,本年度の予定内容を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の計画では,初年度に工場の調査および手配を行うこととしており,おおむねこの目標を達成した。しかしながら,研究代表者の大学異動と重なったことから,研究を円滑に進めるために,本年度の後半に予定していた実験設備の購入・手配を異動後に実施するようにスケジュールを若干遅らせた。その結果,実験の準備状況には,若干の遅れが生じている。当該実験用具の手配費用は持ち越しており,今後は,スケジュールを回復できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度には,申請時の研究計画に述べた通り,寒冷地等の遠隔地における調査や関係する実験を実施することを予定している。平成24年度の後半に予定していた実験準備の一部については,大学異動時期と重なったことをふまえて,平成25年度に手配予定である。また,所属大学の異動と肩書きの変更に伴って,協力を得られる大学院生等や調査対象工場の所在地には変更が生じる見込みである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究代表者の大学異動と重なったことから,研究を円滑に進めるために,平成24年度の後半に予定していた実験設備の購入・手配を異動後に実施するようにスケジュールを若干遅らせた。当該実験用具の手配費用は持ち越しており,平成25年度には,上述の実験設備機器を購入予定である。また,当初計画では平成25年度の経費として,寒冷地等の調査旅費を計上している。これについては,当初計画通りに本年度執行予定としている。また,実験協力者の実験補助謝金も当初計画通りに支出を予定している。また,広島地区で予定していた調査の一部については,当初計画とは異なり,栃木ー広島区間の調査旅費が発生する見込みである。
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