2014 Fiscal Year Annual Research Report
水熱合成による4,5,6族を用いた固体酸複合酸化物の合成
Project/Area Number |
24760635
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村山 徹 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教 (60583531)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 固体酸触媒 / 複合酸化物 / 水熱合成 / 脱水反応 / 水和反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
4,5,6族の元素(Ti,Zr,V,Nb,Ta,Mo,W)を用いて,水熱合成法によりオクタヘドラル積層構造を有する多孔性複合酸化物の合成を行った.特に,W-M-O(M=(Ti,Zr,Nb,Ta)複合酸化物においては,基本的な結晶構造が同じのまま元素組成比を変化することができた.このため,複合酸化物触媒における構成元素の種類と構成比の影響の議論が可能となった. 合成した4,5,6族元素の組み合わせから成る複合酸化物は,高い固体酸性を有することが分かった.調製した触媒の活性評価を,ブレンステッド酸点で反応が進行するフリーデル・クラフツアルキル化反応で行ったところ,W-M-O(M=Ti,Zr,Nb,Ta)複合酸化物において,M/W比が75%程で極めて高い活性を示した. この複合酸化物の触媒系は,多量の水存在下においても固体酸性能を示し,アルコールの脱水反応,水和反応など水が関与する反応においても高い活性を示した.M/W(M=Ti,Zr,Nb,Ta)比を変化させることにより,複合酸化物の酸性質(ブレンステッド酸およびルイス酸)をコントロールすることができることを明らかにした.バイオマス変換反応に有用な1,3-ヒドロキシアセトンからの乳酸合成およびグルコース転換反応を検討したところ,ルイス酸点を多く有する複合酸化物が高い活性を示すことが分かった.
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Research Products
(10 results)