2013 Fiscal Year Annual Research Report
犬におけるSIRSの重症度・予後評価法の確立ならびに血液浄化療法の検討
Project/Area Number |
24780310
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
下川 孝子 山口大学, 獣医学部, 助教 (50594404)
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Keywords | プロカルシトニン / SIRS |
Research Abstract |
全身性炎症反応症候群(SIRS)およびそれに続発する多臓器不全は、重症患者における主要な死亡原因となっている。従って、SIRSの重症度を早い段階で評価し、治療介入することによって多臓器不全への進行を防ぐことができれば、重症患者の救命率を上げることに つながると考えられる。近年、プロカルシトニンおよびHigh mobility group box-1 protein (HMGB1)がSIRSの診断面での応用のみならず、炎症性メディエーター制御すなわち抗メディエーター療法の対象としても注目されている。そこで、プロカルシトニンおよびHMGB1によるSIRSの重症度評価法の確立ならびに炎症性メディエーター除去による臓器保護を目的とした血液浄化療法の確立に主眼を置いて研究を計画した。 当初、プロカルシトニンの測定は末梢血から単核球を分離後、mRNAを抽出し、real time RT-PCRにより、mRNAの定量を行う計画であった。しかしながら、将来的な臨床的有用性を考慮し、犬では測定系が存在しないELISAを用いたプロカルシトニンタンパクの定量へ計画を変更した。ELISA測定系確立のため、犬のプロカルシトニン遺伝子のクローニングを行い、リコンビナント蛋白を作製を行うとともに、プロカルシトニン断片に対するペプチド抗体の作製を行った。本実験で得られた抗体は、ウェスタンブロット法により犬のリコンビナント蛋白を特異的に認識することが明らかとなった。また、作出抗体を用いて行ったELISAにおいても犬のプロカルシトニンを検出できることが示された。今後は、臨床検体への応用可能かどうかを検討し、体外循環を用いたメディエーター除去療法を試みる予定である。
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Research Products
(1 results)