2014 Fiscal Year Annual Research Report
ラン藻イシクラゲを用いた放射性物質汚染土壌の浄化に関する研究
Project/Area Number |
24780321
|
Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
佐々木 秀明 いわき明星大学, 科学技術学部, 准教授 (30405998)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 放射性セシウム / 陸生ラン藻 / イシクラゲ / 蓄積 / 除染 |
Outline of Annual Research Achievements |
イシクラゲ乾燥体30gを化学合成培地に浸した後,0~0.4mol/kg KNO3を添加した砂質土壌(Cs-134:2440Bq/kg,Cs-137:7010Bq/kg)またはローム質土壌(Cs-134:125Bq/kg,Cs-137:348Bq/kg)1kgが入ったバットに散布し,20℃の人工環境下で20日間栽培を行った。栽培したイシクラゲは回収後,水洗,風乾,60℃で48時間以上乾燥した。その後,粉砕し,U8容器へ封入後,Ge半導体検出器で放射能セシウム濃度(Cs-134,Cs-137)を測定した。土壌は60℃で48時間以上乾燥後,V-11容器に封入し,Nalシンチレーション検出器で放射能セシウム濃度(Cs-134,Cs137)を測定した。 砂質土壌では,散布されるKNO3添加量が増加するほどイシクラゲの放射能セシウムの移行係数は下がる傾向を下した。KNO3なしの環境下では移行係数が2.11であったのに対し,0.2mol/kg KNO3添加時には1.66,0.4mol/kg KNO3添加時には1.32と低下した。一方,ローム質土壌では,KNO3添加量の増加に伴う明確な変化は観察されなかった。KNO3なしの環境下では移行係数が0.35であったのに対し,0.05mol/kg KNO3添加時には0.25,0.4mol/kg KNO3添加時には0.22であった。以上の結果から,イシクラゲのカリウムの添加により放射能セシウムの蓄積が阻害されることが示唆された。また,カリウムの阻害効果は土質によって大きく異なることが明らかとなった。
|
Research Products
(4 results)