2013 Fiscal Year Research-status Report
卵膜由来間葉系幹細胞を用いた急性膵炎に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
24790670
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
桑谷 将城 北海道大学, 大学病院, 助教 (50431375)
|
Keywords | 膵炎 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
前年度の検討で,膵炎モデルの条件を設定し,dibutylin dichloride (DBTC)の静注後2週間で線維化をきたすモデルが確立した.このモデルに対して,day1, day8にヒト卵膜由来間葉系幹細胞を腹腔内投与し,day15にサクリファイスにして病理学的に検討したが,膵炎の改善は認めなかった. 一方,in vitroの解析で,膵腺房細胞株AR42Jに対し,セルレイン刺激を加えることで,細胞からのアミラーゼ産生が上昇したが,卵膜由来間葉系幹細胞のconditioned mediumによって培養することで,アミラーゼの産生が抑制された.また,膵星細胞に対して,TNFaやTGFb, LPS, angiotensin II, ethanolによる刺激を加えることでTGFbの発現が上昇したが,MSCのcoditioned mediumによって培養することで,TGFbの発現上昇が抑制された.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivoの実験ではモデルがすでに確立されており,細胞の投与経路を変更して検討することとしている. in vitroの実験では,卵膜由来間葉系幹細胞が星細胞の活性化を抑制すること,腺房細胞の障害を抑制することが証明された.
|
Strategy for Future Research Activity |
in vivoの実験については,今後細胞の投与経路を変更して,その効果を検討する. in vitroの実験については,間葉系幹細胞による星細胞の活性化抑制作用および腺房細胞の障害抑制作用のメカニズムを明らかにしていく.
|