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2012 Fiscal Year Research-status Report

悪性黒色腫に対する微小管阻害薬耐性機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24791171
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

赤坂 季代美  岩手医科大学, 医学部, その他 (90552753)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords皮膚腫瘍学 / BCL2 / BCLxL / MCL1 / apoptosis
Research Abstract

悪性黒色腫が持つ微小管阻害薬に対する自然耐性機構の分子背景を解明するために、その大きな要因と想定されるアポトーシス回避蛋白MCL1の分解機構の破綻について解析した。悪性黒色腫においてBCL2 familyのMCL1、 BCL2A1、BCLxL、MCL1の発現を培養細胞株でスクリーニングした。最も抗微小管薬パクリタクセル、ビンクリスチンへの抵抗性と関連のあった蛋白はBCL2であった。抵抗性を示す培養細胞株では、パクリタクセル投与によって一旦細胞周期を停止させた黒色腫は、時間が経過してもカスパーゼの活性化が生じず、腫瘍細胞は細胞死に至らなかった。一方、感受性株ではMCL1のdegradation依存性に速やかにカスパーゼの活性化が誘導された。BCL2/BCLxLの阻害薬あるABT737/263は、パクリタクセルへの抵抗性を劇的に改善させた。siRNAによる解析でも同様の結果であった。悪性黒色腫の抗微小管薬への体制機構にはMCL1ではなく、BCL2/BCLxLの作用が強く関与している可能性が示唆された。また、正常メラノサイトは過剰にBCL2の発現を認めこの経路はメラノサイト固有の転写因子MITFによるものであった。
本研究では、初めて抗微小管薬パクリタクセル、ビンクリスチンに対する悪性黒色腫の自然耐性機構を明らかにした物であり、現在論文がminorリビジョンとなっている。さらに現在、原発巣での免疫染色、xenograftを用いたABT737/263との併用効果についての検討を開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

細胞生物学的研究内容は既に全て終了し、悪性黒色腫に対して微小管阻害薬がBCL2/BCLxLの阻害分子標的治療薬との併用療法で劇的に効果を持つことが明らかとなった。現在次のステップとしてxenograftを用いた効果を検討しており、臨床応用への道筋をつけたい。

Strategy for Future Research Activity

微小管阻害薬パクリタクセルとBCL2/BCLxLの阻害分子標的治療薬(Navitoclax)の併用をxenograftで解析している。加えて、アブラキサン(nab-paclitaxel)とNavitoclaxの併用に関する前臨床試験を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は上記前臨床試験にかかる、薬剤、生化学的解析に用いる試薬、器具(プラスチック、ガラス製)を計上した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 悪性黒色腫におけるβIII-tubulinの発現とタキサン系抗がん剤感受性に対する影響の解析2012

    • Author(s)
      赤坂 季代美
    • Organizer
      日本病理学会総会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      20120426-20120428

URL: 

Published: 2014-07-24  

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