2014 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤誘発脱毛に対する抗酸化物質ＤＨＬ－ＨｉｓＺｎＮａの有用性の検討
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24791385
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| Research Institution | Oita University |
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Principal Investigator |
中嶋 健太郎 大分大学, 医学部, 医員 (10625255)
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2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 乳癌 / 脱毛 / 腫瘍学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
抗癌剤治療時の脱毛は患者のQOLを著しく低下させ治療コンプライアンスにも関わる。本研究は、抗癌剤誘発脱毛に対する新規抗酸化剤を用いた治療法の開発に関する、臨床応用を視野に置いた戦略的研究である。われわれはこれまでに新規αリポ酸誘導体DHL-HisZnNa、新規ビタミンE誘導体ESeroS-GS、及びETS-GSが動物実験において、抗癌剤誘発脱毛を抑制することを示した。また、これら新規抗酸化剤は、抗癌剤のもつ抗癌作用を減弱することなく、むしろ抗酸化剤が抗腫瘍効果を有することを明らかにした。
【DHL-HisZnNa】1. AraCを用いたラット抗癌剤誘発脱毛モデルにDHL-HisZnNa(1%)を皮膚塗布した結果、炎症細胞が大きく減り、脱毛につながる毛根や毛幹の破壊が抑えられた(Hagiwara. Surgery Today 2011) 2. ヒト乳癌細胞を用いたvitroの系で、DHL-HisZnNaはパクリタキセル(5-50μM)の抗腫瘍効果に影響せずヒト大腸癌HT-29細胞、マウス皮下腫瘍モデルで細胞増殖抑制効果を示した(非アポトーシス性の細胞周期停止効果)
【ESeroS-GS】1. ラット抗癌剤誘発脱毛モデルにDHL-HisZnNaを皮膚塗布した結果、脱毛が抑制された 2. ヒト胃癌細胞(MKN45, MKN45P, MKN7, Katolll)に対し濃度依存性に増殖抑制効果を示した 3. 正常細胞(ヒト繊維芽細胞)へは作用せず
【ETS-GS】1. 胃癌細胞(MKN45P)に濃度依存性に増殖抑制効果を示した(機序としては、Caspase3/7､3MA,電子顕微鏡所見の結果からオートファジーの関与が示唆されている) 2. 正常細胞(ヒト繊維芽細胞)へは作用せず
上記動物実験、基礎研究のデータに加え、毒性試験等も行い、現在実用化を目指し臨床試験が進行中である。
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