2013 Fiscal Year Annual Research Report
肝虚血再灌流傷害・再生制御における小胞体ストレス応答の解明と制御に関する研究
Project/Area Number |
24791426
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森 大樹 徳島大学, 大学病院, 助教 (70448330)
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Keywords | 大量肝切除 / 肝再生 / 小胞体ストレス応答 |
Research Abstract |
【研究の目的】大量肝切除後あるいは生体肝移植後の肝不全は重要な問題であり、その克服は重要な課題である。近年、脳または心筋においては虚血再灌流傷害における小胞体ストレスの関与は報告されているが、大量肝切除術後あるいは生体肝移植術後における虚血再灌流傷害時の小胞体ストレス応答の関与に関しての検討はない。本研究では大量肝切除術後あるいは生体肝移植術後における虚血再灌流傷害時の小胞体ストレスの関与を明らかにすることを目的とする。 【研究実施計画】 平成24年度:大量肝切除術後肝不全モデルに対する小胞体ストレス応答の関与について検討する。平成25年度:肝切除術後肝再生モデルに対する小胞体ストレス応答の関与について検討する。 【研究実績】 1.大量肝切除術後肝不全に対する小胞体ストレス応答の関与の確認:正常ラットに90%大量肝切除を行い肝再生における小胞体ストレス応答の経時的変化の程度による違いについて検討したところ、90%大量肝切除後には術後1、3、7、14、21日と経時的に小胞体ストレス応答関連遺伝子(ATF6、XBP1、CHOP、GRP78、HSP70)のmRNAが最大約6倍までup regulateされていた。さらに、小胞体ストレス応答は、肝切除術後7日目以降の後期に強くup regulateされていた。 2. 肝切除術後肝再生に対する小胞体ストレス応答の関与の確認:正常ラットに70%大量肝切除を行い肝再生における小胞体ストレス応答の経時的変化の程度による違いについて検討したところ、70%大量肝切除後には術後1、3、7、14、21日と経時的に小胞体ストレス応答関連遺伝子(ATF6、XBP1、CHOP、GRP78、HSP70)のmRNAが約1.5~3倍までup regulateされていたが、90%大量肝切除の肝不全モデルほど、強発現はしていなかった。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Indoleamine 2,3-dioxygenase affects the aggressiveness of intraductal papillary mucinous neoplasms through Foxp3+CD4+CD25+ T cells in peripheral blood.2013
Author(s)
Ikemoto T, Shimada M, Komatsu M, Yamada S, Saito Y, Mori H, Morine Y, Imura S, Bando Y, Utsunomiya T.
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Journal Title
Pancreas.
Volume: 42
Pages: 130-134
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The protective effect of adipose-derived stem cells against liver injury by trophic molecules.2013
Author(s)
SaitoY,ShimadaM,UtsunomiyaT,IkemotoT,YamadaS,MorineY,ImuraS,Mori H, Sugimoto K, Iwahashi S, Asanoma M.
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Journal Title
J Surg Res.
Volume: 180
Pages: 162-168
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 分子標薬的Bevacizumabの小胞体ストレス応答を介した肝切除後肝機能障害改善・肝再生促進効果2013
Author(s)
森大樹, 島田光生, 宇都宮徹, 居村暁, 森根裕二, 池本哲也, 荒川悠佑, 金本真美, 岩橋衆一, 山田眞一郎, 淺野間理仁, 石川大地, 三宅秀則
Organizer
第49回日本肝臓学会総会
Place of Presentation
京王プラザホテル(東京都)
Year and Date
20130606-20130607
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[Presentation] 胆道癌発がんモデルの膵・胆管合流異常症での発がん特性の解析2013
Author(s)
森大樹, 島田光生, 宇都宮徹, 石橋広樹, 佐藤宏彦, 居村暁, 森根裕二, 池本哲也, 荒川悠佑, 金本真美, 岩橋衆一, 矢田圭吾, 淺野間理仁, 山田眞一郎, 石川大地, 三宅秀則
Organizer
第113回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
マリンメッセ福岡(福岡県)
Year and Date
20130411-20130413