2012 Fiscal Year Research-status Report
代謝モニターを用いた周術期栄養管理とその効果の検討
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24791598
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
角田 奈美 徳島大学, 大学病院, 助教 (00622606)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 術前補水 / ERAS / 経口補水液 |
Research Abstract |
炭水化物含有飲料水としてアルジネード・ウォーターを使用した。1本125mLで18%の炭水化物を含有、アルギニンを2%含んでおり、100Kcalを有する。手術前夜より絶食とし患者を無作為に3群に分け、各群30名にたいして実験を行った。3群は以下のとおりとする。 1.水のみ飲水可能とした群。(コントロール群)。2.手術前夜に250mL(2本)、手術3時間前までに250mLを経口補液した群。(低AW群)。3.手術前夜に500mL(4本)、手術3時間前までに500mLを経口補液した群。(高AW群)。手術室搬入時に「飲みやすさ」「口渇感」「空腹感」「気分」について各群のスケール評価を行うい、 また、麻酔導入前に超音波エコーを用いて胃内容物のチェックを行った。さらに、採血を行い、血中ケトン体、遊離脂肪酸、乳酸値、3-メチルヒスチジン値、血糖値、インスリン値について比較検討を行った。麻酔導入、挿管後から代謝モニターを装着し呼吸商を測定し、搬入時の栄養状態の評価(飢餓状態・栄養過多状態)を行った。結果は、コントロール群に比較して低AW群・高AW群で「飲みやすさ」「口渇感」「空腹感」「気分」に対し有意に良好な回答を得ることができた。各郡間に導入前の胃内容物に差はなかった。採血の結果は高AW群・低AW群・コントロール群の順に術前飢餓状態が解消されていることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、経口補水の「ある」・「なし」での術前の栄養評価を施行することができている。さらに、現在、術中の栄養評価に対し研究を進めており、当初の研究計画にのっとって順調に進捗しているものと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、全身麻酔の導入・気管挿管後、代謝モニターを装着し持続的にエネルギー消費量・呼吸商を測定する予定である。これにより術中の栄養管理の指標が明らかになる予定である。また、術後集中治療室に入室し、人工呼吸管理となった患者を対象として行う研究においては、術後の侵襲期における栄養管理法が明らかになる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度残額が1,112円と少額の端数が発生したが、繰越金については経腸栄養剤に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)