2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792419
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
佐々木 新介 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (30611313)
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Keywords | 看護技術 / 静脈穿刺 / 温罨法 |
Research Abstract |
本研究は,末梢静脈穿刺時に効果的で簡便な上肢温罨法の開発と有効性の検証であった.前年度の(平成24年度)研究成果より,前腕部全体を5分間加温することでも末梢静脈の怒張が得られることを確認した.この短時間で簡便な上肢温罨法は臨床でも実践可能であると推察されたため,平成25年度は研究協力施設および,臨床看護師の協力を得て臨床で介入研究を遂行した.また,末梢静脈の怒張には,駆血条件(駆血の強さ)が影響することが明らかである.そのため,実験室での基礎研究ではマンシェットを用いて駆血条件を統一して実施した.しかし,マンシェットを実際の臨床で駆血帯として使用することは現実的でないため,森らの開発した目盛付き駆血帯を活用することで駆血条件を統一した臨床介入を遂行した. 温罨法の有効性については,透析室で勤務する臨床看護師に協力を得て,血液透析患者23名を対象にシャント穿刺時における温罨法の効果をシングルブラインドのクロスオーバー試験で実施した.その結果,1回でのシャント穿刺成功率は,上肢温罨法時が100%(23/23),非温罨法時は91.3%(21/23)であった.以上より,本研究申請時における目的は,ほぼ達成することが可能であったと考えられる.今後は,化学療法など穿刺がより困難と思われる対象者に対する温罨法の効果,簡便な援助用具の開発なども視野に入れ,研究を発展させていく予定である.
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Research Products
(1 results)