2013 Fiscal Year Annual Research Report
スマートナノファイバーネットを用いた新規尿毒素除去システムの開発
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24800085
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
滑川 亘希 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (60638568)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | ナノファイバー / 血液浄化 / 尿毒素 / 電界紡糸法 |
Research Abstract |
本研究では、災害時など電力、水、交通手段などのライフラインが寸断された緊急時においても、透析患者の応急処置が可能な尿毒素除去フィルターの開発を目的として、尿毒素を吸着するゼオライトを中に配合した、ナノファイバーコンポジットを作製し、その尿毒素除去性能を評価した。ナノファイバーのベースとなる高分子には血液適合性に優れ、親水性かつ水に不溶なエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)を用いた。紡糸時の高分子溶液にゼオライトを1時間以上超音波混合し、電界紡糸法により製膜することで、ナノファイバーコンポジットを再現よく作製できた。また、電界紡糸時のパラメータである溶媒の種類や高分子濃度を調製することで、ナノファイバーの直径の制御が可能であった。製膜したコンポジットはSEM像とEDX mappingからゼオライトが取り込まれていることを確認した。また、TG/DTAスペクトルからファイバー内のゼオライト重量を求めた結果、製膜時に配合したゼオライトの90%以上がファイバー内に取り込まれていることが分かった。モデル尿毒素としてクレアチニン(分子量113)を除去対象とし、製膜したナノファイバーのクレアチニン除去特性を検討した結果、クレアチニンを吸着により除去でき、ゼオライト導入量に従って吸着量が増加することが明らかになった。さらに、馬血清からも尿毒素が除去できることが示された。今回作製したナノファイバーは、EVOHでコートされているため、血液適合性の面で極めて有利である。 ナノファイバーとゼオライトのコンポジット材料の製膜には、シンプルで簡便な電解紡糸法を用いており、配合する吸着粒子を変えることで、様々な分子を吸着する不織布として簡便に応用できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)