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2013 Fiscal Year Annual Research Report

ベトナム・ハノイにおける都市民衆の相互扶助に関する人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 24820022
Research InstitutionNational Museum of Ethnology

Principal Investigator

長坂 康代  国立民族学博物館, 民族社会研究部, 研究員 (00639099)

Project Period (FY) 2012-08-31 – 2014-03-31
Keywords都市人類学 / 経済人類学 / 民衆文化 / ベトナム社会主義共和国 / 相互扶助 / 都市―村落関係 / 同郷会 / 出稼ぎ労働者
Research Abstract

政治都市ハノイで、民衆が主体となって組織する同郷会について研究をおこなった。宗教施設・ハビ亭での月2回の活動のほか、旧正月の期間の活動にも参加して、その内容を詳しく調査した。母村であるハビ村での年2回の祭りでは、近年、行政の介入によるハビ亭の敷地をめぐる改築に関して、都市の同郷会と村の長老らとの意見の相違が争点となっていたが、同郷会の説得によって歩み寄り、都市と村の相互扶助の関係を再構築する姿勢を確認することができた。また、ハビ亭で開かれた同郷会の総会にも参加し、民衆が主体となって、組織づくりやハビ亭の運営について議論する動態を確認した。
ハビ亭が位置するハンホム通りに並ぶ塗料販売店についても調査をおこない、経済格差、地域格差を超えた相互扶助が明らかになりつつある。ハビ亭で、同郷会の非会員である塗料販売店の店主が民間信仰をおこなったことについて発表した。路上の茶屋をめぐる相互扶助に関しては、卸売のロンビエン市場も含めて論文で公表した。
村落から都市をみるかたちで、出稼ぎ労働者のコミュニティネットワークも調査した。卸売のロンビエン市場では、果物を市場から路上に運搬するリヤカー引きとともに労働に従事するフィールドワークをおこなった。これにより、出稼ぎ労働者同士の都市生活の支え合いや、ハノイの都市経済と宗教の緊密性が明らかになりつつある。都市で築いたネットワークが村落で継続される事例も確認することができた。
このほか、ハノイのキリスト教の教会の民衆有志による、地方の某隔離病棟での人道支援活動に参加する機会を得た。これによって、祖先崇拝との関わりが深い道教との相違や、民衆組織の視点からも、比較対象として意義ある調査を遂行することができた。これらに関しても知見を深めて、今後さらに研究調査をおこなっていく予定である。

Current Status of Research Progress
Reason

25年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] ベトナム北部の茶文化2014

    • Author(s)
      長坂康代
    • Journal Title

      ヒマラヤ学会誌

      Volume: 15 Pages: 200-215

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 高齢者を周縁化させない大須コミュニティの取り組み―若者・外国人の間で自然体に生きる高齢者たち―2014

    • Author(s)
      長坂康代
    • Journal Title

      愛知大学一般教育論集

      Volume: 46 Pages: 37-48

  • [Book] 往還する親密性と公共性 東南アジアの宗教・社会組織にみるアイデンティティと生存2014

    • Author(s)
      黄蘊、伏木香織、櫻田涼子、松嶋宣広、長坂康代、福浦一男、日下渉
    • Total Pages
      266
    • Publisher
      京都大学学術出版会

URL: 

Published: 2015-05-28  

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