2024 Fiscal Year Annual Research Report
英語の「書く力」を高めるためのダイナミックアセスメントの教育効果検証
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24H02440
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| Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
中田 未来 大阪教育大学, 附属学校園, 中学校教諭
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | L2ライティング指導 / 訂正フィードバック / 生成AI |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、中学生の英語ライティング能力を高める方法として、ダイナミック・アセスメント(DA)の有効性を検証した。当初は、介入アプローチと相互作用アプローチの教育効果を比較する計画であったが、相互作用アプローチは効果が高いとされる一方で、授業時間内に全生徒へ個別支援を行うには現実的な制約があった。そこで、DAの考えを活かしつつ、生成AI(ChatGPT)を用いたプロンプト設計によって、時間的制約を超えて個別支援が可能となると考え、研究の焦点を生成AIと教師による相互作用アプローチの効果比較に変更した 生成AIのフィードバックを個別化する工夫として、生徒の英検級をもとに出力レベルを調整し、さらにプレテストのルーブリック評価を活用して、各自の弱点に応じたプロンプトを選べるようにした。教師によるフィードバックも同様に、弱点に応じて個別に行った。 分析の結果、正確さは両群で一時的に向上したが、時間の経過とともに効果は減衰し、持続的な改善には至らなかった。流暢さは両群で語数の増加が見られたが、持続性には課題が残り、特に教師群では改善の効果がやや限定的であった。AI群では改善効果が一部維持されており、持続性において一定の利点が示唆された。複雑さには大きな変化が見られなかったが、これは「自分で書き直す」方針のもと、生徒が難解な構文を避けたこと、教師が最近接領域を考慮し、複雑さを促す支援を一部の生徒に限定したことが影響していると考えられる。 これらの結果は、学習者が扱える範囲での訂正フィードバックが有効であることを示し、DAに基づいた支援がL2ライティング向上に寄与することを裏付ける。今後は、AIと教師が連携するハイブリッド型支援の開発にも取り組む予定である。
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