2024 Fiscal Year Research-status Report
水回り空間の技術革新からみたわが国独立住宅の総2階化過程
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24K17431
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| Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
渕上 貴由樹 佐賀大学, 理工学部, 助教 (00530172)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Keywords | 総二階 / 浴室 / 台所 / 換気扇 |
| Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度であるR6年度は、戦後に刊行された住宅雑誌を収集し、住宅図面から分析に必要なデータの抽出をすすめることとしていた。戦後に刊行された「すまいとくらしの雑誌 朗」を古書店から購入することを計画していたが、当初の想定よりも市場に出回っておらず、全巻を保有することができていない。未所有部分については国立国会図書館に直接出向き、住宅図面が掲載されている頁のみを複写する必要があり、現在も作業をおこなっているところである。一方で保有済みの戦前期住宅関連書籍(単行本)について、昭和初期の住宅図案について総二階の有無について確認をおこなった。全体的な傾向として、やはり1階の台所と浴室部分の水回り諸室を避けるかたちで2階部分がのる事例が殆どであり、部分的に重なるとしてもガス調理台部分や浴槽部分の直上には極力2階を設けられない傾向を確認した。しかし少数ながら水回り諸室の直上に2階部分がのる事例も確認できた。それらは概ね以下のようなケースにおいて見られ、戦後に展開するであろう総二階化の傾向をみるうえであわせて確認すべき事項と考えられる。 1)昭和初期以降にみられる近代主義的な建築造形を趣向した住宅案については陸屋根部分にバルコニーが設けられ、これが南面(庭側)に配置される傾向にある。バルコニーが南面側に位置し2階の居室部分が北側に後退することになるため、1階北側部分の水回り諸室の直上に2階居室部分がのるというケースが見られた。 2)「関西風」「京都風」のタイトルが付された住宅図案については、1階と2階の床面積がほぼ変わらないプランが掲載されている傾向が見られた(すなわち浴室上部に2階部分がのる)。こうした地域的な傾向について考慮すべきという課題が発生した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
戦後に刊行された「すまいとくらしの雑誌 朗」を古書店から購入することを計画していたが、当初の想定よりも市場に出回っておらず、全巻保有することができていない。未保有部分については国立国会図書館に直接出向き、住宅図面が掲載されている頁のみを複写する必要があり、文献の保有に時間を要している。
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| Strategy for Future Research Activity |
戦後の住宅雑誌の入手を進めつつ、一方で戦後に刊行された住宅書籍(単行本)も分析資料に用いることも検討したい。1950年代に刊行されたものであれば国立国会図書館のデジタルコレクションに公開されているものも多くあることが分かり、住宅書籍を一体史料とした分析でも戦前から戦後を横断した分析ができると考えている。
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| Causes of Carryover |
戦後に刊行された住宅雑誌について当初想定していたよりも古書として市場に出回っておらず必要量を購入できていない。 また分析に必要なコンピュータ(Apple社 Macbook pro 1台)についても、まだ本格的なデータ処理の作業段階に入っておらず、また近年の物価高騰によりコンピューターの価格が上昇している点も踏まえ、購入の時期を次年度以降に先送りした。こうした点から初年度の使用額の見込みを下回った。 翌年度は古書購入の機会を増やすとともに、図書館でしか入手できない雑誌の確認・複写に使用するとともに、初年度に購入を見送ったコンピューターの購入を行う予定である。
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